「今年こそ、お金を貯めるぞ! 」と思っている方が多いのではないでしょうか?
「1年の計は元旦にあり」。貯蓄計画を立てるのも、年の始めがオススメです。貯蓄を順調に殖やすには、年間でお金を管理することが大事。年間で出ていくお金を管理するときのポイントをご説明します。
収入>支出をキープするのが家計管理の肝
お金を貯める最初の一歩は、月々の家計管理にあります。1カ月の収入と出費を管理して、収入>支出になるように、支出を抑えることが家計管理の肝。
収入が支出を超えた分を貯蓄にまわせば、貯蓄はどんどん殖えていきます。貯蓄スピードを加速させたければ、「収入-支出」の差額を大きくすること。その方法は2つ。収入を増やすか、支出を減らすか……基本的にはこの2つの選択肢しかありません。
多くの場合、収入を急に増やすのは難しいので、支出を減らす選択肢を取ります。それが、いわゆる「節約」です。
貯蓄を崩す元凶は“急な出費”にあり
さて、毎月の収支で、収入>支出をキープして、順調に貯蓄を殖やしているところに出現するのが“急な出費”。住宅ローン、食費、日用品費、通信費、水道光熱費……など、毎月決まって出ていくお金は管理できるようになっても、(毎月ではないけれど)たまに出ていくお金がというものがあります。
その典型例が自動車税、自動車保険、固定資産税、家族や友人の誕生日などのイベント費、母の日や父の日のプレゼント代など。月収が多い家計なら、これらの出費を月収から出すことができますが、そうではない場合は、貯蓄を切り崩して捻出することになります。となると、せっかく貯まってきたお金が減ることに。「貯めては、“急な出費”で貯蓄を崩す」を繰り返していては、いつまで経っても貯蓄額は増えません。
“急な出費”は事前に備えられる
さて、貯蓄を崩す出費のことを、“急な出費”と言っていますが、実は、これらの出費は急に発生するものではなく、いつごろ、いくらくらい必要になるか、事前にわかっているもの。
たとえば、自動車税の納期限は5月31日、固定資産税も年4回の納期限が決まっています。母の日は5月、父の日は6月、ハロウィンは10月、クリスマスは12月というのも変わるものではありません。何月にどんなイベントがあるかがわかっているのですから、イベントごとの予算を立てて準備をすればいいのです。事前に予算を確保しておけば、慌てることはありませんし、貯蓄を崩すこともありません。
年間イベントを洗い出す
“急”ではなく事前に出ていくことがわかっているお金でも、金額によっては月収ではまかなえないことがあります。つまり、月々のやりくりとは別に年間で管理する“特別出費”というわけです。
まずは、特別出費として予算を確保すべきイベントには、どんなものがあるか?月ごとに書き出してみましょう。
1月 お年玉、冬物バーゲン
2月 バレンタインデー
3月 送別会
4月 歓迎会
5月 ゴールデンウイークのレジャー費、母の日、自動車税
6月 父の日
7月 夏物バーゲン
8月 夏休み、帰省
9月 シルバーウィークのレジャー費
10月 ハロウィン
11月 インフルエンザの予防接種
12月 クリスマス、忘年会、帰省
このほかにも、友人の誕生日、結婚披露宴、親戚の子どものお祝い金などわかっている出費はリストアップします。
イベントごとに予算を立てる
さて、リストアップしたあとが問題です。これらの出費があるたびに、慌てて貯蓄を崩さないようにするには、次の手順で準備をします。
①イベントごとに予算を立てる。去年、いくらかかったかを参考にして、今年の予算を出す。
②すべての予算を合計する。
③【予算合計】-【ボーナスでまかなう分】=毎月の月収から貯める分
月収から貯める分がわかったら、12カ月で割って、月々の貯蓄額を出します。たとえば、年間の特別出費の合計が36万円でそのうち半分はボーナスでまかなう場合は、
(36万円―18万円)÷12カ月=1万5000円
毎月、1万5000円を特別出費用に積み立てるというわけです。これは、それ以外の貯蓄とは別に貯めていきます。1年以内に出ていくことがわかっている「使うための貯蓄」です。
1000万円貯めた人は、年間の特別出費用の積み立てを必ずといっていいほど実行しています。この備えのおかげで、本来の貯蓄に手をつけずに済むからです。1000万円貯蓄を目指している人は、ぜひトライしてみてほしいと思います。
お金の年間計画を立てるなら、年の始めの1月がオススメです。