タレント・俳優の片岡鶴太郎が主演するテレビ朝日系ドラマ『終着駅シリーズ』の最新作『終着駅牛尾刑事50作記念作品~荒野の証明』が、27日(21:00~23:05)に放送される。この記念作の放送を前に、原作の森村誠一氏がメッセージを寄せた。

  • 牛尾刑事を演じる片岡鶴太郎=テレビ朝日提供

同シリーズは、1990年に『土曜ワイド劇場』でスタート。5作目(96年)から片岡を主演に据えて歴史を重ね、牛尾刑事が週刊誌記者・川村冴子(水野真紀)とともに事件の謎を解く『終着駅の牛尾刑事VS事件記者・冴子』シリーズ(計16作)と合わせ、今回が50回記念作となる。

牛尾刑事が森村氏の原作に初めて登場したのは、1987年1月刊行の『駅』。以来30年以上の長きにわたって、牛尾刑事は大都会の片隅で殺害された被害者の無念を晴らすべく、奔走してきたことになる。

そんな牛尾というキャラクターについて、森村氏は「牛尾刑事は、私がホテルマンをやっていた時に知り合った元刑事の牛尾さんからきています。実在の牛尾さんに私はいろいろ教えてもらうことが多かったこともあり、最初から愛着のあるキャラクターでした」と、誕生秘話を打ち明けた。

その牛尾刑事を演じてきた片岡に対しては「片岡さんの出る映画やTVをよく観ていたので、牛尾刑事を演じてもらえたのは光栄でした。私の原作を丁寧に読み込んでくださったのもうれしかった」と、感謝を述べた。

さらに、シリーズ1作目からメガホンを取ってきた池広一夫監督に対しても「私の作品を非常によく理解してくださっていて、そんな方が長年シリーズの監督をしてくださったことに心から感謝しています」と全幅の信頼。「多くの方に愛されて、ここまで長く続いていることに、原作者として深い感動を覚えます」と、『終着駅シリーズ』への熱い思いも語った。

今回牛尾刑事が挑むのは、大手繊維メーカーの創業記念パーティーの会場で絞殺死体が発見された事件。しかし、捜査をはじめた牛尾たちのもとに、本庁の捜査二課から女性係長・関川響子(高島礼子)が乗り込んでくる。響子は、詐欺や汚職事件を扱う二課の捜査は秘密保持が原則だとして、自分たちの手の内をまったく明かさず、新宿西署の面々と対立。日に日に不協和音が高まっていく中、牛尾刑事はある失そう事件との関連に気づいて…。

“牛尾が女性刑事と並走して事件を追う”という展開は、長いシリーズの歴史の中でも初めてのこととなる。