食マーケティング総合企業のfavyは、2019年1月17日に日本初となるシェフのためのコワーキングスペース「re:Dine GINZA(リダイン 銀座)」を東京・銀座にオープンした。"独立や起業を目指す次世代のシェフの挑戦を応援する"をテーマに、120の客席とホールスタッフ、5つのキッチンを備えたシェア型レストランとなっている。新進気鋭のシェフたちの料理が味わえると聞き、さっそく行ってみた。
お客もシェフも両方にメリット大なシステム
エレベーターを降りて店内に入ると、ホールスタッフの方が席へと案内してくれる。そしてメニュー表を見て、食べたい料理を選んで……と、その空間や来店の流れは一般的なレストランと大差がない。
でも、キッチンを覗いてみると、そこには5人のシェフたちが忙しそうに調理にいそしんでいた。フォーマルなコック姿の人、カジュアルなデニムスタイルの人など、一人ひとりスタイルはさまざま。そう、ひとつのレストランでフレンチやカレー、イタリアン、和食といった多彩なバリエーションの料理が味わえるのだ。それも、これから独立や企業を目指している腕利きのシェフばかりとあって、味もお墨付き。これが、"日本初となるシェフのためのコワーキングスペース"の所以だ。
お客さんには一流のシェフたちが腕を振るう多彩なジャンルの料理を味わえるメリットがあり、シェフには独立や起業にあたって料理の味や価格帯の研究ができるメリットがある。まさにwin-winの画期的なサービスと言えるだろう。
ちなみにお客さんは食後に、どのシェフの料理がよかったか投票するシステムとなっており、これで多くの票を獲得できたシェフは継続して腕を振るうことができ、逆に票が少なかった場合は残念ながら退店することとなる。そんな実力主義のシステムも、美味な料理の提供に寄与されていくに違いない。
オールジャンルのフルーコースを堪能
ではでは、実際に食べてみたい。せっかく色々なジャンルの料理が味わえるのだから、シェフひとり一人のメニューを注文してみることにした。
まずは「とろとろ豚ナンコツスープカレー」。さまざまな食材やスパイスが溶け込んだスープが味わい深く、また大ぶり豚肉はとろけるほどのやわらかさ! あっという間に完食してしまった。
続いては「ホタテ ジャガイモ キャビア 食感」という斬新な一皿。その料理名の通り、なかなか出会うことのない食材たちが競演しているのだが、味のまとまりが◎。食感や見た目など細部までこだわった一品であった。
「低温調理 和牛ラーメン」は、澄んだ上品の味わいのスープが味の決め手。これは鶏がらベースにポルチーニや鴨油、煮干しなどのダシをミックスして仕上げたものとのことだ。また、ドーンと鎮座する和牛スライスは、私的ラーメンのトッピング史上No.1の美味&贅沢な一品だった。
麺類が続くが、今度は「海の幸恵パスタ"UP cycle food"」。パスタには未利用野菜が練り込まれており風味と香りが抜群。さらに、具沢山の魚介は鮮度も味付けもよく、飽くことなくあっという間に最後のひと口まで食べきれた。
今度は待ちに待ったお肉。「岩手県"短角和牛ロース"のロースト 赤ワインと有馬山椒のソース」は、レアに焼き上げられた和牛の旨味が抜群。噛みしめるたびに肉のうまみがあふれてくる。少しスパイシーなソースとの相性もバッチリ。
最後は、イチゴがふんだんにのった「北海道産濃厚ソフトのショートケーキパルフェ」。そのままでも美味なのだが、ミックスベリーとさくらんぼのリキュールを合わせたソースをかけると、お酒が香るオトナな味わいに変化する。
未来の三ツ星シェフを探しに行こう
料理はいずれもかなりレベルが高く、どのシェフに投票するか悩ましかった。でも、そんな嬉しい悩みも同店の魅力のひとつに思える。一緒に食事をした友人や家族と「誰に投票する?」なんて会話に花を咲かせるのもいいだろう。運営のfavyも来店した方々には「ぜひお気に入りのシェフを見つけて、応援してほしい」と話していた。今後も、新進気鋭のシェフたちが大勢登場するので、ぜひ一度来店してみてほしい。
ちなみに、お支払いはクレジットカードや電子マネーのみとなっているので、それらの準備をお忘れなく!
■Information
「re:Dine GINZA」
東京都中央区銀座4丁目3-1 並木館9F
営業時間:17~23時(フードL.O.22時、ドリンクL.O.22時30分)