青春出版社はこのほど、『がんばらない働き方』(税込1,512円)を刊行した。

  • 『がんばらない働き方』(税込1,512円)

    『がんばらない働き方』(税込1,512円)

同書では、元Google人材育成統括部長のピョートル・フェリクス・グジバチ氏が「がんばらずに成果を上げる働き方」について提案している。

日本の時間あたり労働生産性はOECD加盟国35カ国中20位(「労働生産性の国際比較2017年度版」より)と低い。つまり、日本人は「がんばっている」にもかかわらず、結果的に非効率的な働き方をしている傾向があるという。

同書は、それは日本人が不要な仕事までがんばってしまっていることが原因であると指摘。それで疲れてしまい、大きなアウトプットを出しにくくなっている現状があるとのこと。

仕事で大きな成果を出すためには、あれもこれもこなそうと「がんばる」のではなく、「ムダな仕事」は捨てて、頭に余裕をつくることが大事とのこと。同書では、「がんばる」とは異なる、より効率的で楽に仕事を進めるためのコツを紹介している。

例えば、日本人は「なるはやで」「すぐやる」をやりがちだが、目的やゴール(締切)を確認する前に、条件反射的に動いてしまうのはよくないとのこと。未確認の状態で、「がんばるスイッチ」がオンになって突っ走るのは、百害あって一利なしであるという。

また、言われたことに対し、「がんばります」と丸ごと引き受けるのではなく、抱えている仕事との優先順位も、上司の判断を仰ぐ必要があるとのこと。

イベント後で、名刺交換を行うことも多いが、実際は交換された名刺の61%は活用されていないそうで、著者は、名刺は名刺管理アプリを使いデジタル化し、会社のニュースレターを送るなどに活用しているとのこと。自分から定期的に情報を発信していれば、一度名刺交換をした相手とは、関係を保ち続けることができるという。

グーグルでは、「その場で解決できる仕事はその場で終わらせる」意識が強いため、日本のように「持ち帰って検討します」というケースはないとのこと。ダラダラと先延ばしにしせず、今という時間を最大限に使おうとする態度が集中力を高めるという。

また、「to doリスト」を作ることも悪くはないが、「そのタスクは本当に必要か」を疑うことも大切としている。生産性を高めようと思うなら、to doリストを増やすよりも、思い切って減らすほうが先決だという。「何をやらないか」を決めることで、よりインパクトの大きい仕事に打ち込むことができるとのこと。