アイドルグループ・V6の井ノ原快彦と、女優の上戸彩が、カンテレ開局60周年特別ドラマ『僕が笑うと』(同局・フジテレビ系、3月26日夜放送)に、夫婦役で初共演することが17日、分かった。

  • 井ノ原快彦(左)と上戸彩=カンテレ提供

このドラマは、戦時中の大阪を舞台に、5人の孤児を養子として引き取って育てた夫婦を描いたオリジナル作品。井ノ原演じる鈴木重三郎は、大学の助教授・植物研究者で、感情をあまり表に出さず、口を開けば研究のことばかりという人物だが、孤児を養子として迎え入れたことで次第に笑顔が増えていき、やがてユーモラスな父親へと成長を遂げていく。しかし、時代は太平洋戦争の真っただ中で、戦争は次第に鈴木家にも影を落としていく…。

井ノ原は「温かくて幸せそうな家族を描いた物語」だといい、自身の役については「僕も元々はそんなに大騒ぎするほうではないので、周りのメンバーによって違う自分を引き出してもらえるのですが、寡黙な重三郎もあれだけたくさんの子供に囲まれたら否が応でも大声が出るし、そういった部分を重三郎自身も感じながら徐々に父親になっていくところは意識して演じました」とコメント。

上戸については「子どもに対する態度が自然で、頼もしくて優しくて、僕よりもずいぶん年下の方ですが、自分のお母さんみたいに見える時がありました(笑)。お芝居も僕が初めは手探りでやっていたときも方向を示してくれるというか、一緒に出ていないシーンでも、セリフでやり取りしないシーンでも、居てくれるだけで、何となく支えられている感じがありましたね。上戸さんと共演できて本当によかったです」と印象を語った。

その上戸が演じる妻・誠子は、重三郎に小気味よくツッコミを入れつつも、温かく支えるというキャラクター。自身の体調の問題で、医師から妊娠は難しいと伝えられたものの、母親として子供を育てることに強い憧れを抱き、重三郎に孤児を引き取ることを懇願する。

上戸は「台本を読んだ瞬間、すぐに感情移入してしまいました。一瞬でのめり込んでいき、涙が止まりませんでした。家族愛も含め、色々なものを視聴者に感じていただける作品だと思いました」と感想を述べ、自身の役には「旦那さんや子供たちを大切に思う家族思いの女性だなと感じました。常に相手のことを考え、人の役に立とうと懸命に生きる姿に感銘を受けました」という。

井ノ原については「性格や人柄も含め、重さんにぴったりだと思いました。今回ご一緒させていただき、改めて井ノ原さんの魅力をより深く感じることができました。タイトルのように井ノ原さんの笑顔がすごく印象的で、お芝居も自然体でいられました」といい、大勢の子供たちとの撮影は「井ノ原さんは子供たちとゲーム遊びなどし、私は主に話し相手になっていました。子供たち1人ひとりの個性をじっくり見るのがとても楽しかったです。仲良くなるにつれ、私たちに話しかけてくれる言葉も増えていき、たまに『お母さん』と呼んでくれることがすごくうれしかったです」と癒やされたようだ。

河西秀幸プロデューサーは「(井ノ原&上戸の)お2人のお芝居の呼吸もぴったりで、共演する子供たちからすごく慕われているため、カメラが回っていない待ち時間などにみんなで触れあっている姿は、ドラマを越えて本当の家族のようでした」と明かしながら、「新しい時代に変わる前に、忘れてはいけない戦争の事実もしっかりと伝えます。ある夫婦が5人の子供の孤児を引き取り、本当の家族のようにたくさんの困難に立ち向かっていく姿は、時代関係なく共感していただけると思います」と予告している。