キクラゲといえば、ラーメンや炒めものなど、中華料理には欠かせないイメージ。筆者も、とんこつラーメンにキクラゲをトッピングするのが大好き。そんなキクラゲを、なんとハンバーガーに入れちゃったというから驚きだ。果たしてそのお味は!?
「KIKURAGEバーガー」がメニューとして登場したのは、表参道にある「the AIRSTREAM GARDEN(エアストリームガーデン)」。キャンピング・トレーラー内で自家焙煎コーヒーやランチボックスを販売しており、店内や外のウッドデッキで楽しむことができるお店だ。
真っ黒けのバーガー、その味は!?
「KIKURAGEバーガー」は2018年12月13日から2019年1月末まで期間限定で販売されているメニューで、国内流通量わずか1.5%という超希少な「日本キクラゲ」の味をより身近な食事で味わってもらうために生まれたという。
そのビジュアルは、見事なまでに全部真っ黒け! 真っ黒なのはキクラゲだけでいいじゃ~ん! どうして全部真っ黒なのだろうか。こちらのバーガー、バンズ・パテ・マヨネーズに、チャコール(炭)が練り込まれているそうだ。「日本キクラゲ」の美味しさをアピールするために、ここまでやるとは。
一瞬、口に入れるのをためらってしまったが、見た目のゴツさとは印象の違うふんわりしたバンズと、ジューシーな自家製パティに挟まれた「日本キクラゲ」は、コリコリした食感が楽しめる上に、ハンバーガーの具としてまったく違和感なし。とろ~りと溶けたチェダーチーズの塩気ともマッチしており、予想以上の味だった。
キクラゲが入ることで、上のバンズのカリッ、キクラゲのコリコリッ、チェダーチーズのとろ~り、パティのゴロっとした肉感、最後に下のバンズがふわっと包み込んで、五重塔的な食感を楽しめるところがポイントだ。そういえば、キクラゲが入っている位置は、本来のレタスの定位置だが、じつはキクラゲの食物繊維はレタスの2倍。他にも、コラーゲン、ビタミンD、カルシウム、鉄分を成分としており、カルシウムは牛乳の2倍、鉄分はレバーの3倍と、健康食品としても優秀な食材なんだとか。ハンバーガーにおけるレタスのポジション、危うし。
進化したキクラゲを堪能あれ!
こんなメニューが誕生したのも、「日本キクラゲ」の美味しさがあってこそ。日本でも昔から食べられてきたキクラゲを、国内産でさらに美味しく食べられるように「日本きくらげ」という会社が品種改良。バナジウムを多く含んだ富士山の天然水と、原木にも農薬を使わない無農薬有機栽培で丁寧に育てあげている。
見た目の大きさが特徴的だが、システムコンテナで温度、湿度等を徹底的に管理しており、わずか2週間で手のひらサイズまで成長するというから驚きだ。日本キクラゲを取り扱う「おいせ」(代表取締役・一志真宜)によると、現在、日本国内で流通しているキクラゲの96%が中国産とのことだが、2021年に国産キクラゲのシェアを30%まで伸ばすことを目標にして、今後も「日本キクラゲ」を普及させていきたいという。
これまで何気なく食べていたキクラゲだが、これからはより美味しいキクラゲが食卓や飲食店に並ぶことに期待ができそうだ。