米UL傘下のUL Benchmarksは8日(現地時間)、ベンチマーク「3DMark」のアップデートを発表した。最新バージョンは「2.7.6283」で、Microsoft DirectX RaytracingをサポートしたPC向けに、レイトレーシング性能をテストする「Port Royal」が追加される。
リアルタイムレイトレーシングは、現実世界に近い光や影の自然な動きを、映像でリアルタイム生成、表現する技術。レイトレーシング機能を搭載するグラフィックスにはNVIDIAのGeForce RTX 20シリーズがあり、対応ゲームも複数提供されている。
「Port Royal」は、ゲーミングPC向けテスト「Time Spy」の補完という位置づけで、レイトレーシング性能の測定に特化している。1つのグラフィックステストと、スコアに影響のないデモ映像で構成され、グラフィックステストではリアルタイムレイトレーシング用のテストと従来のレンダリング技術テストの2つが統合されている。
テストの実施解像度は2,560×1,440ドット。対象はMicrosoft DirectX Raytracingをサポートするグラフィックスカードで、同カード間でリアルタイムレイトレーシング性能を比較できる。OSにはWindows 10 October 2018 Update(1809)が必要。
「Port Royal」はAMD、Intel、NVIDIAなど、主要テクノロジー企業からの意見をもとに開発。Futuremarkはリアルタイムレイトレーシング性能を測るベンチマークは世界初とうたう。なお、テストは有料のADVANCED EDITIONとPROFESSIONAL EDITIONの2つで測定でき、無料のBASIC EDITIONには実装されない。