パナソニックから、2019年春の「掃除家電」(3製品)が発表されました。1月末発売の床拭きロボット掃除機「Rollan MC-RM10(以下、ローラン)」、2月下旬発売のロボット掃除機「RULO mini MC-RSC10(以下、ルーロミニ)」、3月中旬発売のスティックとしても使えるハンディ・スティック掃除機「MC-SBU1F」です。
パナソニックならではの床拭きロボット
注目したいのは、なんといっても床拭きロボットのローランです。現在各社から「ロボット掃除機」が発売されていますが、日本国内では高機能な「床拭きロボット」製品は多くありません。本格的な床拭きロボットといえば、ほぼアイロボット社の「ブラーバ」シリーズの一強といえます。
そんな状況で登場するローラン。本体の水タンクに水を入れ、付属する「専用モップ」(クロス)をセットすると、自動的にモップを濡らしながら床掃除をします。
最大の特徴は、回転ローラー式を採用しているところ。ブラーバをはじめとする一般的な床拭きロボットは、ロボット底面にクロスを平らに貼り付けるようにセットします。このクロスを前方に移動させることで床を掃除するため、掃除が終了すると「クロス全体はまだキレイなのに前方だけが汚れている」ということが多いのです。
一方、ローランはクロス(モップ)を筒状に巻いて本体にセットし、掃除中は約5分半おきに30度ずつ回転する方式。つまり、約5分半ごとにモップの「キレイな面」に入れ替えて効率的に拭き掃除ができるのです。
メディア向けの説明会では、実際にローラーが動く様子や、汚れた床を掃除する様子を確認できました。掃除中の動きは、「直進して壁があると“コの字型”に折り返す」という比較的シンプルなもの。コの字型に折り返すときは、モップ半分幅のみ移動することで、一つのエリアを2度拭きする動きをします。
自動走行のほか、約1.6×2mの範囲を集中的に掃除するスポットモードも搭載。汚れてしまった場所にローランを置いて、そこだけを掃除するといった使い方もできるそうです。
もう一つの特徴は、市販の使い捨て床用シートが利用できることです。付属するモップは洗濯して繰り返し使えますが、「床掃除した汚いモップを洗濯機で洗いたくない」「そもそもモップを洗うのが面倒」といったユーザーも多いでしょう。そんなとき、使い捨ての床用シートが活躍します。市販シートはドライ、ウェットの両方が利用可能です。
ローランの本体タンクに補充できるのは水だけなので、専用モップでの床掃除には洗剤が使えません。でも、床用の市販ウェットシートは、汚れをしっかり落とす洗浄成分を配合している製品も多いのです。水だけで掃除するよりも洗浄力が高い場合もありそうなので、市販シートが使えるというのはとても大きなメリットだと感じます。