今日課長から、「急なんだが、明日、私の代わりに部長の出張にアテンドしてくれないか」と言われた。いったい何を頼まれたのだろう……?

  • アテンドの意味を理解していますか?

というわけで、今回は「アテンド」について解説します。

アテンドの意味

アテンドは、英単語の【attend】をそのままカタカナ用語としているもので、「付き添って世話すること」「接待すること」「介護をすること」という意味の言葉です。

世の中には、このアテンドを仕事としている人たちが大勢います。

例えば、観光業の添乗員・バスガイド・通訳・客室乗務員(キャビンアテンダント)、福祉関係ではヘルパーやサポートスタッフ、ブライダル業の介添人、ホテルのベルマンなど、主に接客業やサービス業で多く見られます。

いずれも、人に付き添って手助けをする役割を担っています。私たちユーザーにとっては、心強いサポーターといえるかもしれませんね。

ビジネスシーンにおけるアテンドの使い方

前述のとおり、アテンドする職種は割と多く存在するものですが、職種に関係なくビジネス全般においては、「同行する」「付き添う」「出席する」「接待する」といった意味合いでアテンドが使われます。

同行する

例えば、部長の世話係として出張に同行することを「部長の出張にアテンドする」といいます。現地でのスケジュール管理・各種手配などを行います。

また、「後輩の営業にアテンドする」場合には、「同行する」というよりも「付き添う」という意味合いが強いかもしれません。困ったときに横から助け舟を出したり、的確なアドバイスをしたりする役目があります。

工場見学の案内役を務めたり、取引先の視察に同行したりするときも「アテンドする」と使います。単に施設内の案内をするだけでなく、お客さまからのさまざまな質問にも対応します。

出席する

「会議にアテンドする」「明日の研修にアテンドします」「記念式典には私がアテンドしましょうか」など、アテンドには「出席する」という意味もあります。

ただし、「明日の研修アテンドします」という場合には、主催側として研修をサポートすることになりますので、微妙な言い回しの違いには注意しましょう。

接待する

取引先を接待する場合には、会食の準備や交通手段の確保、取引先への連絡から接待時のもてなし等、やる事はたくさんあります。こういった接待業務を担当することを「取引先をアテンドする」などと表現します。

海外支社の社員やお客さまを接待することもまた、アテンドです。社内はもちろんのこと、通訳や食事の手配・案内役など、滞在中のお世話全般を担当します。

アテンドの例文

・新人の営業にアテンド(同行)します。
・お客さまの買い物をアテンド(お手伝い)します。
・A社のアテンド(接待)はお任せください。
・現地に着いたら、彼にアテンド(お世話)してもうらから心配ない。
・社長をアテンド(サポート)することが秘書である私の役目です。
・結婚式にアテンド(出席)する。
・ヘルパーさんに母のアテンド(介護)をお願いした。


例文を見てもわかるとおり、アテンドにはさまざまな役目がありますが、「サポートする」という意味合いで覚えておくと概ね理解できるでしょう。

どんなアテンドを頼まれても対応できるよう、しっかりと覚えておきましょう。