米軍が使用するアイテムには、米国国防総省が定める「ミルスペック」と呼ばれる規格があるのをご存知だろうか。ミルスペックとは「Military Specification」の略であり、砂漠地帯やジャングルなど過酷な環境下でも性能を発揮できるような、いわゆる“タフさ”を示す指標ともなる。
「米国防総省が規定する」と聞くと、ものものしい軍用品などを想像してしまうかもしれない。しかし実は、日常生活で使えるようなアイテムの中にも、ミルスペックを満たすものはいくつも潜んでいるのだ。今回は、タフな毎日を生き抜く企業戦士の諸兄へ向けて、ビジネスシーンでも活用できるミルスペックなアイテムたちを紹介する。
圧巻の防水機能で利用シーンを選ばないシェーバー
泉精器製作所が展開するシェーバー「A-DRIVE グルーミングシリーズ」は、米国国防総省が定める調達基準(MIL-STD-810G)の13項目の試験に準拠。防水・防湿・低圧対応・温度耐久・耐振動・耐衝撃など、さまざまなテストをクリアした高スペックを誇る。水深1.5mに30分浸けた後でも問題なく動くという防水設計を備えており、出張先などに持っていく際にも安心だ。
もちろん、シェーバーとしての機能も申し分なし。パワフルな4枚刃とスタンダードな3枚刃の2機種を展開しており、2/4/6mmの3段階に調節可能なグルーミングトリマー&コームも搭載している。
手帳型でスタイリッシュなiPhoneカバー
ミルスペックのスマホケースは割とポピュラーな存在ではあるが、多くのApple製品アクセサリーを展開するGRIFFINの「Griffin Survivor Clear Wallet」は、手帳型のスリムな見た目が印象的。しかもカードを3枚収納でき、デイリーユースには持ってこいのモデルだ。フラップには通話口が設けられているため、閉じたまま電話できるのもうれしいポイント。
背面には耐スクラッチ性の高い透明なポリカーボネート製素材を用い、画面側にはPUレザーのフラップを。米国軍事規格MIL-STD 810Gに準拠しており、高さ1.2mからのコンクリートへの落下にも耐えるという。iPhone XS/X、XR、XS Maxそれぞれに対応した3種類のケースをラインナップ。
航空機用アルミニウムボディのボールペン
次に紹介する「EWP-03 The SureFire Pen III」は、軍や特殊部隊から絶大な信頼を受けるフラッシュライトメーカー・SUREFIREが手がけたノック式ボールペンだ。滑らかなボディには、同社のライトと同じく航空機にも用いられる硬質なアルミ合金を使用している。
表面には、擦り傷や摩耗を防ぐために、ハードアナダイズド加工と呼ばれる処理が施されている。ステンレス製のポケットクリップもクール。全長14.7cmで、重さは48gとなっている。
大切なデータを衝撃から守る外付けHDD
携帯に便利な外付けのハードディスク。しかし、持ち運ぶからには常にその中身が危険にさらされるという覚悟も持たなければならない。そこでオススメなのが、センチュリーが昨年7月に発売した外付けUSB3.0ハードディスクドライブ「ineo」だ。同商品は、高い防水・防塵性能および耐衝撃性能を備えている。
ケースの四隅とサイドには6カ所の耐衝撃バンパーを設置し、もしものときの衝撃を分散。また、内部には衝撃吸収用のスポンジも搭載。持ち歩きの振動からもハードディスクを保護してくれる。ケーブル部はケースに収納できるため、持ち運びやすさも◎。本体サイズは152.1×87mm、厚さ20mmで、ハードディスクの容量は1TBと2TBをラインナップしている。
頑丈さと軽さを兼ね備えたスーツケース
最後は、銃器や精密機器を収納するケースとして、映画などにも多く登場しているペリカン社のケースをご紹介。とにかく頑丈さに定評があるイメージの同商品だが、そのポテンシャルを保ちながら軽量化を図ったモデルも発売されている。今回ピックアップした「ペリカン1607エアケース」は、キャリーハンドルとキャスターも付いた仕様となっている。
「ペリカン1607エアケース」は、外寸613×478×337mm、重量7.3kg(内部のウレタンフォーム含む)、容量63L。このほかにも「ペリカンエアケース」シリーズは、キャリーハンドルとキャスターが付いていないタイプも含め、サイズを豊富に取り揃えている。ケース本体には、HPX樹脂を採用。部品はハニカム構造のものを用い、機密性、防水性、耐衝撃性などのアドバンテージはそのままに、従来のペリカンケースよりも最大40%の軽量化に成功したのが同シリーズの魅力だ。
ビジネス社会という戦場で生き残るためには、タフなアイテムの力を借りてみるのもいいだろう。軍の要求に応えるミルスペックの製品たちは、その信頼を裏切らないはずだ。
※価格はすべて税込