• 「ANIMAX MUSIX 2018 YOKOHAMA supported by ひかりTV」

アニメ専門チャンネル「アニマックス」が毎年開催しているアニメミュージックライブイベント「ANIMAX MUSIX 2018 YOKOHAMA supported by ひかりTV」が2018年11月17日、神奈川・横浜アリーナにて開催された。

今回の横浜公演には、全17組(シークレット含む)が出演し、恒例の企画や夢のコラボなど、各アーティストのパフォーマンスだけでなくここでしか見られないステージでも楽しませてくれた。その熱いライブの模様を振り返っていこう。

▼オープニング

ライブ本編の前には、オープニングアクトとして「ANIMAX MUSIX」と「DAM」によるコラボ企画のオーディションで優勝した白石音が「IGNITE」(TVアニメ『ソードアート・オンラインⅡ』オープニングテーマ)を披露。もしかすると、何年か後には「ANIMAX MUSIX」にタイアップ曲を引っさげて立っているかもしれない逸材なことは、そのパワフルな歌唱力から伝わってきた。

さらに、椿鬼奴が「運命のリビルド」(仮想アニメ『超空のギンガイアン』オープニングテーマ)を披露して会場を温めると、いよいよ本編がスタート。ダンサーによるパフォーマンスに続いて、出演アーティストたちが1組ずつ登場。会場のボルテージは一気に上昇する。

▼OxT

まず登場したのはOxTの2人。『SSSS.GRIDMAN』の映像がメインスクリーンに流れる中、オープニングテーマ「UNION」で「ANIMAX MUSIX 2018」横浜公演の火蓋を切って落とす。オーイシマサヨシがステージ前方に出て観客を煽り、間奏では手拍子を求めてTomH@ckさんのギター演奏が響き渡るなど、いきなり観客を巻き込んだパフォーマンスが熱い。

その熱さに引き寄せられたのか、曲の後半にはステージに「グリッドマン」が登場して、みんなに気合を注入。最後は3人でポーズを決めて締めくくる。「STRIDER'S HIGH」ではサビの「ソォーイ!」の声に合わせて、みんながジャンプして楽しんでいた。

▼田所あずさ

ステージに炎が吹き上がり、黒いドレスに赤い手袋を身につけ登場した田所は「RESOLVE」を熱唱。「TASOKOROCK」と呼ばれる彼女らしいロックステージを繰り広げる。一方、MCになると可愛い笑顔を見せ、吉田尚記アナウンサーから吹きこまれたという「私は椿鬼奴さんに憧れて声優になりました」との言葉で笑いも誘っていた。

そして今度は、一面の青に染まった会場で「DEAREST DROP」の伸びやかな声を高らかに突き上げる。言葉を大切に紡がれる気持ちのこもった歌声は、訴えかけるような表情と合わさってとても印象的だった。

▼ライトノベルSELECTION

「ライトノベルSELECTION」と題して行われたのは、人気ライトノベル原作のアニメ主題歌をカバーするコーナー。まずは、TV アニメ『冴えない彼女の育てかた』のオープニングテーマ「君色シグナル」を、自身がヒロイン・加藤恵役として出演した安野希世乃が披露。可愛い歌声、爽やかな笑顔やしぐさは青春の甘酸っぱさを感じさせ、曲中のセリフにも大歓声があがる。

続いては、林原めぐみと奥井雅美のデュエットでも話題となった「Get along」を、ORESAMAがカバー。ORESAMAらしい格好良さを加えたパフォーマンスは、間奏の演奏も見どころ。そして、「No buts!」をカバーしたのは、シリーズ最新作で主題歌を担当している井口裕香と黒崎真音。川田まみの心を受け継ぐ2人は、ユニット感満載の白と黒の衣装で熱い歌声を響かせた。

▼石原夏織

「ANIMAX MUSIX」初登場の石原は、「ANIMAX MUSIX」への出演をかねてより熱望していたそうで、横浜アリーナのステージにもずっと立ってみたかったという。その嬉しさをにじませ、軽快なダンスとともに「Sunny You」で甘くキュートな歌声を披露する。

MCを挟み、今度は4人のダンサーとともに「Singularity Point」で格好良さ全開のパフォーマンス。彼女のダンスの実力は折り紙つきであり、腕のちょっとした動きやステップも、ただただ激しいのではなく要所要所で趣を変える。その歌声とダンスのコンビネーションでみんなを引き込んでいった。

▼Luce Twinkle Wink☆

ユニットパフォーマンスの楽しさを見せてくれたのは、Luce Twinkle Wink☆。宇佐美幸乃、深沢紗希、錦織めぐみ、板山紗織、桧垣果穂の5人が、キュートでリズミカルなダンスとともに「go to Romance>>>>>」を披露。センターからメインステージに移動する際も、そのパフォーマンスで観客を楽しませていた。

いつもの挨拶の後は「Symphony」へ。元気で楽しい楽曲に、観客もコールやクラップで一緒に盛り上がる。激しくフォーメーションチェンジしたり、順番に飛び跳ねたりと目でも耳でも楽しませ、作品に合わせた猫の振り付けもキュートだった。

▼ANIMAX MUSIX FAN SELECTION!

恒例のファン参加型企画『ANIMAX MUSIX FAN SELECTION!』では、みんなが選んだコラボやカバー曲を披露。

田所と沼倉愛美がコラボで披露したのはUNISON SQUARE GARDENの「リニアブルーを聴きながら」。ジャケット姿で合わせた2人は、マニッシュな雰囲気もよく似合う。爽快感たっぷりの歌声が会場を吹き抜け、ソロパートではお互いの強さを見せると、それが合わさって強さと格好良さが何倍にも増していた。

続くコラボは中島愛と南條愛乃という、こちらもすごい組み合わせ。鮮やかな黄色の衣装で楽しそうに歌う中島と、水色の衣装でキュートに歌う南條は、体を寄せあったりしながら楽しそうにKOTOKOの「七転八起☆至上主義!」を歌う。ファルセットの重なりも美しく、最後は向かい合って楽しそうにピース。

▼安野希世乃

「ANIMAX MUSIX」初出演の安野は先ほどのカバーに続いてソロのステージ。まずは「ロケットビート」で澄んだ美声を会場に響かせ、みんなの心を浄化していく。芯のあるロングトーンも印象的で、間奏ではお立ち台で観客に手を振って嬉しそうな表情を浮かべていた。

作品に合わせたピンク色のペンライトにも喜びをみせた安野は、続いて2ndミニアルバム「笑顔。」収録の「ぼくのヴィーナス」を初披露。オシャレでリズミカルに歌う彼女は、ジャジーなメロディにもノリノリ。ポーズを決めて笑顔いっぱいだった。

▼ORESAMA

次のステージの準備をする間には、開演前のDJイベントでもお馴染みのDJ和によるパフォーマンス。「Radio Happy」「Sparkle☆Time!!」「青空のラプソディ」というさすがの選曲で、観客のテンションをさらにあげていった。

その勢いのまま、ステージに登場したのはORESAMA(PON/ぽん、KOJIMA HIDEYA/小島英也)だ。まずは「ホトハシル」を披露して、独特の魅力的な歌声とステージパフォーマンスでORESAMAの世界へと誘う。

さらに「流星ダンスフロア」では、タイトル通りのダンスナンバーで軽快なメロディにみんなをのせていき、会場が楽しさいっぱいの空間となった。

▼MUSIX漢祭り!

ここでは「漢祭り」と題して、女性ボーカルの曲を男性メンバーが披露。まずは、この企画と歌う曲を伝えられた時の映像が流され、それぞれの反応に歓声や笑いが起こる。

PENGUIN RESEARCHはかつてコピーバンドを組んでやったことがあるという「God knows…」を熱唱。男性のハイトーンの格好良さと楽曲のパワーが化学反応を生み、さらに激アツなステージに昇華。OxTはオーイシがずっと歌いたくて熱望していたという「TOUGH BOY」をカバー。感無量の気持ちを歌声とパフォーマンスにのせ、拳を突き上げてこれでもかと歌い上げた。

そして、GRANRODEOは「原曲キーでお願いします」と言われた通り、原曲キーで2人と縁のあるMinamiの「Precious Memories」を披露。スタンドマイクを使い、女性ボーカルの曲を自身の持ち歌のように歌いこなすKISHOWはさすがの一言だ。さらに、この3組がスペシャルコラボで「Don’t say “lazy”」を熱唱し、真っ赤に染まった会場のテンションは爆上がりとなった。

▼沼倉愛美

先ほどのコラボとはまた違った雰囲気を見せてくれた沼倉は、「彩 -color-」で力強く美しい歌声を響かせる。スモークがたかれたステージで聴かせる歌声は魅力的で、サビでの広がりも心地よい。

そんな彼女は「ANIMAX MUSIX」初登場。横浜出身ということで、MCでは「ただいまー!」と嬉しそうに叫ぶ。そして、地元に錦を飾るかのように、「Desires」ではスタイリッシュで情熱的なステージを繰り広げた。激しさの中でピタッと音が止まるところも印象的で、静と動のコントラストが美しかった。

▼Wake Up, Girls!

前半のトリとして登場したWake Up, Girls!(吉岡茉祐、永野愛理、田中美海、青山吉能、山下七海、奥野香耶、高木美佑/以下、WUG!)は、ジャジーでレトロチックな雰囲気からスタート。椅子を使ったパフォーマンスもあり、ミュージカル映画から飛び出してきたかのようだ。

そのまま黒の衣装に早替えして「恋?で愛?で暴君です!」へ。ダンスやフォーメーションのバリエーションや表情豊かなところも楽しさいっぱい。MCで過去の「ANIMAX MUSIX」出演を振り返った7人は、これまでの思いを込めて「Polaris」を披露。白く染まった会場に、感動的な美しいハーモニーを響かせる。曲の後半には手を振りながらセンターステージへと移動して「ありがとう!」と叫んでいた。