「貯金を殖やしたい」と大半の人が思っているはずです。でも、実際にはスイスイためられる人と、なかなか貯められない人がいるのが実情。

なかなか貯められない人は、いきなり“貯金”という行動に出るのではなく、準備体操から始めてみましょう。準備体操なしでいきなり運動するとケガをすることがあるのと同じように、「お金を貯める」ための準備体操をしないで、ムリに貯金しようとすると、ストレスがたまって衝動買いしたり、イヤになって挫折したり……ということになりがち。

今回は、“貯め体質”をつくるための準備体操になる、3分でできる“貯め活”をご紹介したいと思います。

3分間貯め活その1:冷蔵庫から賞味期限切れの食材を出す

納豆、豆腐、油揚げ、ピザ用チーズ、ドレッシング、チューブ入り薬味……などの賞味期限をチェックして、期限切れのモノを処分。お金を出して買った食材を捨てるのは、お金を捨てるのと同じこと。自分がムダにしてしまった食材=お金を自覚しましょう。

3分間貯め活その2:日用品のストックを1カ所に集める

日用品のストックをあっちにも、こっちにも置いてあると、総量を把握しにくくなります。ストックの数を把握して、買い過ぎを防止します。

3分間貯め活その3:天気予報を見る

朝のテレビで天気予報をチェック。外出予定があり、降水確率が高い場合は傘を携帯すること。外出先でいきなり雨に降られて、ビニール傘を買うことがないようにします。ビニール傘を買う人は、貯め下手さんが多い傾向にあります。

3分間貯め活その4:通帳を記帳する

「コンビニATMでお金を下ろすので、めったに記帳しない」という人がいますが、最低でも月1回は記帳しましょう。通帳の残高を確認する習慣をつけることで、お金のセンスが磨かれます。

3分間貯め活その5:固定費を書き出す

通帳を記帳したついでに住宅ローン、水道光熱費、通信費、習い事代などの固定費を確認。家計簿というほど大袈裟なものでなくていいので、メモ帳程度のノートに書き出します。金額が大きく変わることはありませんが、毎月、決まって出て行くお金を把握することが大事です。

3分間貯め活その6:昨日のレシートを見直す

財布から昨日のレシートを出して、中身を確認します。ムダな買い物がなかったかを確認してみましょう。「これはムダだったかも」「これはもっと安く買えたかも」というモノがあったら、赤でマーク。固定費を書き出したノートに貼っておきましょう。

3分間貯め活その7:財布の中を整理する

レシートを出したついでに財布の中を整理します。期限切れのクーポン券、入れっぱなしで使っていないポイントカードなどを出して処分しましょう。お札もいったん出して、キチンと向きをそろえてから財布に戻します。小銭がパンパンの場合は、精査して一部を貯金箱へ。財布の中身を整理するのが習慣になっている人は、お金が貯まる人です。

3分間貯め活その8:お金を使わない日をつくる

「食材を買い足しにスーパーに行きたい」と思った日に、あと1日我慢してみましょう。冷蔵庫の中にあるもので、なんとかやりくりします。お金を使わずに済みますし、冷蔵庫の在庫の一掃にもなります。1円もお金を使わない日=「無買デー」を増やすと、お金が貯まる人に近づけます。

3分間貯め活その9:今、欲しいモノを書き出す

固定費を書き出したノートに、今欲しいモノを思いつくままに書き出します。次に、すべてを一度に買うことはできないので、「本当に欲しいか?」「本当に必要か?」を自問しながら優先順位をつけます。自分が本当に欲しいモノを見極めて、ムダな買い物を減らすことができます。

3分間貯め活その10:夜9時から寝るまでの間、スマホを封印する

スマホは生活必需品ですが、寝る前くらいは、スマホの情報は封印しましょう。ベッドの中にまで持ち込んでLINEをするのはNG。お金を貯めている人は、必要な情報は自分から積極的に取りに行きますが、情報に振り回されたり、ダラダラとLINEやSNSをしたりすることはありません。

これら10個の貯め活はいずれもすぐに取り入れられる簡単なものばかり。すべてでなくても良いので、できそうなことにトライしてみましょう。10個のうち、ひとつでも多く習慣にすることができれば、ムダ使いの脂肪が貯める筋肉に変わり、“貯め体質”になっているはずです。

村越克子

村越克子

フリーランスライター。学習院大学文学部心理学科卒業。編集会社を経て、フリーに。主婦を読者対象とした生活情報誌を中心に執筆。家計のやりくりに奮闘する全国の主婦を取材し、節約に関する記事を数多く手がける。執筆協力に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』永岡書店など。