平成最後のお正月休みは、寒波到来も重なって、家に引きこもる計画を立てている方も意外に多いのではないでしょうか。私もその一人です。寒いし、どこに出かけても混んでるし。わざわざ遠出する必要性なんて感じないですよね。

せっかく家でのんびりとできるのだから、映画や海外ドラマ、アニメざんまいと洒落込みましょう。カウチポテト族(もはや死語?)の私たちに最適な製品があります。去る12月中旬にAmazonが発売したHDMIスティック型メディアプレーヤー端末「Amazon Fire TV Stick 4K」です。

  • Fire TV Stick 4K

    4K対応やAlexa搭載など見どころ満載のHDMIスティック型メディアプレーヤー端末「Amazon Fire TV Stick 4K」で寝正月を図ってみます

音声アシスタントや4K、HDR10+にも対応!

Amazonの「Fire TV Stick」は日本で初代機が発売されてからもう3年以上が経つので、筆者のまわりにも多くのユーザーがいます。

2018年12月12日に発売された最新世代のAmazon Fire TV Stick 4Kは名前の通り、4Kの高精細な映像コンテンツに対応しました。テレビなど映像機器向けの高画質化技術であるHDR(High Dynamic Range)もサポートします。HDRの技術にはいくつかの異なる方式がありますが、最も一般的なHDR10のほか、Dolby VisionとHDR10+という技術も意欲的にカバーしました。それぞれに対応するコンテンツとテレビなどの映像表示機器を組み合わせれば、高精細な映像が楽しめます。

  • 上が4K対応の新製品、下が従来のFire TV Stickです。少し本体が大きくなっています

  • 自宅にあるテレビのHDCP2.2対応のHDMI端子に接続しました。本体が少し大きくなったことと、側面から電源を供給するためのUSB端子を接続するので、テレビによってはほかのHDMI端子を塞いでしまうかもしれません。セットアップに工夫が必要です

ちなみにFire TV Stick 4KはDolby Atmos対応のAVサラウンドアンプやサウンドバーなどに接続すると、Dolby Atmosの特徴である立体的なサラウンド音声が体験できます。Amazonの動画配信サービスであるPrime VideoなどにもいまDolby Atmos対応のコンテンツが徐々に増えています。

さて、新しいFire TV Stick 4Kは従来のFire TV Stickからプロセッサを変更して、よりサクサクと動作するようになりました。従来のFire TV Stickも十分に動作は俊敏だったので、体感の差は劇的と言えるほどではないかもしれません。

ただ、同梱するリモコンにAmazonのAIアシスタントであるAlexaが搭載されて音声コントロールにも対応したことを考えれば、同等以上に機敏なレスポンスには注目すべきでしょう。

  • Amazon

    リモコンのマイクボタンを長押しするとAlexaが起動します

リモコンに搭載されているマイクボタンを長押しするとAlexaが起動。テレビの画面、上部横一文字に青く光る帯が表示されて、音声コマンドの入力待ちの状態になります。Echoシリーズでは必要だったウェイクワードの「アレクサ~」は不要。天気やニュースを聞いたり、Prime Videoのサービスからお目当てのコンテンツが声による操作で探せます。

Alexa搭載だと「ハンズフリー」がはかどる

筆者が自宅で使っているソニーのAndroid TV搭載テレビは、Googleアシスタントを内蔵しています。一方、AmazonのAlexaを本体に内蔵するテレビはまだ発売されていませんが、Fire TV Stick 4Kがあればリモコンによる音声操作でテレビの電源を入れたり、ボリュームのアップダウンもできるのでAlexaを内蔵しているのと変わらない使い勝手になります。

ソニーのブラビアは一部の機種がEchoシリーズのスマートスピーカーと連携して音声コントロールができます。でも操作に対する反応の鋭さはFire TV Stick 4Kの方が上を行きます。

  • 右側が4K対応の新製品に同梱されるリモコン(左側が従来機種のリモコン)。リモコンに対応するテレビとオーディオ機器の電源、音量、消音の操作はこのリモコンのボタンから直接できるので便利です。新しいリモコンも2,980円(税込)で単品販売されます

ちなみに、Fire TV Stick 4KがAlexaに対応したことで便利になったポイントのひとつに、スマートスピーカー「Echoシリーズ」と連携して生まれるハンズフリー操作があります。

EchoシリーズとFire TV Stick 4Kを同じルーターのホームネットワークに接続していれば、Echoシリーズに話しかけてFire TV Stick 4Kをハンズフリーで操作可能。テレビの画面が消えているスタンバイ状態からでも、映画が見たくなったらEchoシリーズに向かって「アレクサ、Fire TVで映画を探して」と話しかければ、10~15秒前後でテレビの画面にオススメのタイトルが並んで表示されます。

  • マイクボタンを長押しすると、画面の上に青い帯が表示されて音声入力の待機状態になります。Echoシリーズのスマートスピーカーから音声を使ったハンズフリー操作も便利です

Fire TV Stick 4KのAlexaによる音声操作は「スキル(=Amazonのスマートデバイスに追加できる機能)」にも対応しています。でもその全てがスマートスピーカーのEchoシリーズと同じように使えるわけではなく、Fire TV Stick 4Kに最適化されたものから順次対応しているようです。例えばradiko.jpによるインターネットラジオ再生、フラッシュニュースにクックパッド、ピカチュウトークは「対応済」でした。スマート家電のスキルは一部既に対応しているものがありそうです。

しかし、EchoシリーズのSpotやShowなどスクリーン付きスマートスピーカーで利用できるAmazon.co.jpでのWebショッピングは、Fire TV Stick 4Kでは未対応でした。テレビの大きな画面と親和性が高そうなコンテンツなので、ぜひ早めに使えるようになってほしいです。

  • radiko.jpなどスマートスピーカーと同様にスキルを使ったサービスも利用可能なものがありました