JR九州は25日、駅ビル事業とホテル事業を再編すると発表した。中間持株会社2社を2019年4月1日付で設立し、各事業を統括させる方式に改める。

  • 小倉ターミナルビルは現在、「アミュプラザ小倉」「ステーションホテル小倉」の運営などを行っている

再編の対象となるのは8社。うち5社は駅ビル事業、2社はホテル事業を行っており、残り1社(小倉ターミナルビル)は駅ビル事業とホテル事業の両方を手がけている。

今回の発表によれば、これらの8社が実施する共同株式移転により、中間持株会社として駅ビル事業6社を統括する「JR九州駅ビルホールディングス」と、ホテル事業3社を統括する「JR九州ホテルズアンドリゾーツホールディングス」の2社を設立する。これに先立ち、駅ビルとホテルの両方を手がける小倉ターミナルビルは、新会社「JR九州ステーションホテル小倉」を設立し、ホテル事業を分割する。

再編に合わせ、小倉ターミナルビル、長崎ターミナルビル、鹿児島ターミナルビルの3社について商号の変更も行い、それぞれ「JR小倉シティ」「JR長崎シティ」「JR鹿児島シティ」とする。

JR九州は今回の再編に至る背景について、「駅ビル事業においては、Eコマースの急成長による競争激化やテナント出店意欲の減退、ホテル事業においては、競合の乱立や人手不足の常態化など、急速に厳しさを増しております」と説明。中間持株会社の設立を核としたグループ再編により、「より機動的かつ柔軟な意思決定と業務執行」をめざす考えを強調している。