京王百貨店は、2019年1月9日から22日まで、新宿店7階大催場において、年に1度の同店の名物催事「第54回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」を開催する。百貨店の物産展としては最大級の規模を誇るという催しには、約35の駅弁調製元による「実演販売」が行われ、全国から航空便や自動車便などを駆使して運ぶ「輸送駅弁」を合わせた、44都道府県の駅弁約300種類が集結する。
平成最後の駅弁大会となる第54回大会では、多種多様の特集で食べ比べを堪能できる。かに、牛肉、アナゴといった人気食材を使用し異なる調理法や味が楽しめる、折箱を4つに区切った駅弁を集めた「四味食べ比べ対決」や松阪牛、薩摩牛、常陸牛など各地のブランド牛肉が主役の「新作ブランド牛肉対決」、さらにはかにやイクラ、ウニなどを贅沢に使用した「新作海鮮弁当対決」などの特集に沿った、全国の趣向を凝らした名産駅弁がずらりと並ぶとのこと。
さらには、駅弁ファン待望の「復刻駅弁」の販売も行われるとのこと。今回復刻するのは北海道の根室本線釧路駅で販売されていた「花咲港のかに便り」(1,380円)、兵庫県の山陰本線和田山駅で販売されていた「モ~牛牛づめ弁当」(1,580円)で、どちらも数量限定で販売予定。
「花咲港のかに便り」は、ロシアの漁業規制による売上減少などの影響で水産会社の倒産をきっかけに、花咲ガニの炊き込みご飯のレシピが使えなくなってしまい、花咲ガニの漁獲量も減少したことで、やむなく販売中止に。今回販売する駅弁は、炊き込みご飯を茶飯に変更し、その他は可能な限り当時のものを再現した復刻版。国内では根室半島の一部など限られた場所でしか獲れない、希少な花咲ガニの身をたっぷりと盛り付け、さらにイクラ、トラウトサーモン、蟹入りシューマイが添えられているという。
「モ~牛牛づめ弁当」は、ダイヤ改正によって和田山駅に特急が止まらなくなり、乗降客数も年々減少したことで駅弁の販売量が激減したことをきっかけに、販売終了を余儀なくされたという。今回の復刻にあたっては、同じ兵庫県の調製元・まねき食品が当時の調製元である福廼家をサポート。フタを開けると「モ~モ~」と鳴く牛の声がインパクト大の駅弁は、ご飯にはサフランライスを使用し、牛カルビ焼肉・牛バラ肉・牛肉ゴボウ煮と、中身も牛肉づくしで見て楽しい食べて美味しいの大満足の一品だろう。
また、実演販売にも全国の名物駅弁が登場する。全国でも珍しいおかゆの駅弁としても知られる群馬県 高崎線高崎駅「上州の朝がゆ」(450円)、パッケージの一部が絵葉書になっている駅弁ファンの心をくすぐる新潟県 信越本線新潟駅「えび千両ちらし」(1,380円)、さらには駅弁大会史上でも初めての試みとなる石川県 北陸本線加賀温泉駅で販売されているドリアの駅弁「蟹のドリア」(1,500円)など、豊富なラインナップが用意されているという。
※価格はすべて税込み