WOWOWでは、2019シーズン最初のグランドスラム(4大大会)、全豪オープンテニスの熱戦の模様をオーストラリアのメルボルンより連日生中継する。20代最後のシーズンとなる錦織圭選手にとって、2019年は「勝負の年」。ケガからの復帰だった2018年とは違い、トップ10内からスタートする2019年は、彼にとって上を目指す1年になる。拠点のフロリダで新シーズン開幕に向けて練習を行う錦織圭選手にインタビューを行った。

  • 錦織圭選手
    (C)Getty Images

――錦織選手にとって2018年はどんな一年でしたか?

体感的には、すごく長い1年でした。すごくいろんなことがあった1年で、初めは特に苦戦したほぼ半年間でしたし、それを乗り越えられた後半でした。いつもよりアップダウンもあり、闘うことも多かったので、いろんなことを経験できた一年だったのかなと思います。

――乗り越えられたのは何が要因だったのでしょう?

トップ10に戻りたい気持ちなど、テニスができる幸せも今年は多く感じました。半年間休み、テニスから離れた時期を長く感じたので、テニスが100%できるという楽しさというのは改めて感じることができ、逆にいい休みになりました。今までずっと続けて前線でやってきた中で、ある意味いい休養も取れたので、またテニスが楽しくプレーできています。

――ケガを乗り越えて、今年得たものはありますか?

いろいろありますね。ケガのおかげでまたいろんなことと対面して、乗り越えていく力もできてきました。難しい一年ではありましたが、ケガをしたことによって得られた強さだったり、サーブを変えるきっかけになったり、トレーニングも新たに取り組めたり、ケガのおかげで出会えたこともたくさんあったので、いいきっかけにできたと思います。

――ファイナルズまで行けたことについて自分自身の感想はいかがですか?

最初の頃は、どこまで戻ってこられるか、なかなか先が見えなかったので、不安がいっぱいでした。特に1試合目は、宙に浮いているような散々な結果だったのでテニスはあまり良くなかったです。でも、そこから少しずつ自分の調子も戻していけて、まずはモンテカルロで準優勝して、そこから自信が徐々につき始めました。本当に今年は少しずつでしたね。ちょっとずつの自信だったり経験値だったりが、階段を上っていくように取り戻していけたので、体感的に長い道のりだったと感じました。

――オフはどんなことをしましたか?

あんまりこれと言ったことはしていませんが、1回だけ友達と温泉に行って1泊して帰ってきました。それ以外は、ゆっくりしていたり、日本では買い物が好きなので、いろんなところに行ったりしていました。

――オフが終わって、来年に向けてどんなことに取り組んでいますか?

ショットの見直しなど、まだまだ伸びるところを細かい球出しでやっていくということはやってきています。まだまだ足りないところとはたくさんありますし、サーブもそういった意味ではまだまだ強くしていかなければいけない。そういった見直しは重点的に12月にやっています。

――自分で一番のりしろがあると思うところはどこですか?

ディフェンスですかね。走らされたときにいいディフェンスができるようにしたいですね。マレーやジョコビッチもナダルも、すごくいいディフェンスがあって攻撃に変えていけているので、ああいう守りの強さというのも欲しいなと思います。まだまだ伸ばしたいショットはあります。10までは行きませんがそのくらいはあると思います。

――全豪オープンに向けての気持ちはいかがですか?

楽しみですね。今年プレーできなかったのもありますし、オーストラリアでプレーするのは好きなので。最近一番よくなっているグランドスラムの一つでもありますし、サポートもどのグランドスラムよりも多く感じるので、いい結果を残したいです。


「全豪オープンテニス」は、1月14日(月・祝)から1月27日(日)までWOWOWで連日生中継(1月14日は無料放送)。