京都鉄道博物館は22日、播但線・山陰本線で活躍するJR西日本の車両キハ40形「天空の城 竹田城跡号」の入線シーンを報道関係者らに特別公開した。

  • 「天空の城 竹田城跡号」がゆっくりと館内に入線

    「天空の城 竹田城跡号」がゆっくりと館内に入線

「天空の城 竹田城跡号」は2014年にラッピング車両としてデビュー。2015年に車内のリニューアルが行われた。通常はオンシーズンを中心に、おもに播但線寺前駅から山陰本線城崎温泉駅までの区間で運行され、途中の和田山駅で大阪方面の特急「こうのとり」と接続する。

今回のイベントでは、竹田城跡のある兵庫県朝来市とタイアップ。京都鉄道博物館では初という展示車両と沿線自治体による共同イベントとなった。

  • 「和田山虎臥(とらふす)陣太鼓」による演奏。朝来市マスコットキャラクター「ちゃすりん」も参加

  • JR西日本福知山支社長の田中達也氏、朝来市長の多次勝昭氏、ゲストのこどもたちと「GINZAN BOYZ(銀山ボーイズ)」の「じろふみ」による出発合図

最初に、朝来市の「和田山虎臥(とらふす)陣太鼓」による迫力満点の太鼓演奏が行われた。続いてJR西日本執行役員福知山支社長、田中達也氏が挨拶。「京都鉄道博物館において、展示車両と沿線自治体の方々と共同でイベントを開催するのは今回が初めて」と話した上で、「天空の城 竹田城跡号」を簡潔に紹介した。朝来市長の多次勝昭氏は竹田城跡や生野銀山を紹介し、朝来市が観光資源に恵まれていることをアピールした。

その後、主催者とゲストのこどもたち、「GINZAN BOYZ(銀山ボーイズ)」の「じろふみ」による出発合図で、「天空の城 竹田城跡号」が館内へゆっくりと入線。入線と同時に「和田山虎臥陣太鼓」の演奏も行われ、これまでの車両展示とはひと味違う入線シーンが展開された。

  • 「天空の城 竹田城跡」の入線後、写真家の吉田利栄氏と「ちゃすりん」が加わっての記念撮影

この日は「天空の城 竹田城跡号」の車内も一般公開された。車内においては、竹田城跡側の座席が窓側を向いていることが大きな特徴。乗客は車内にいながら竹田城跡などの車窓風景を堪能することができる。

反対側の座席は暖色系のクロスシートになっている。沿線の魅力を伝えるモニターも設置されており、単行列車でありながらあらゆるニーズに対応した車両といえるだろう。なお、「天空の城 竹田城跡号」は普通運賃での乗車が可能。運転日に関してはJR西日本のホームページで公開されている。

「天空の城 竹田城跡号」の京都鉄道博物館での公開は12月25日まで。朝来市の特産品「岩津ねぎ」の限定販売や超スーパー地下アイドル「GINZAN BOYZ(銀山ボーイズ)」の展示も行われる。

  • 入線シーン公開では多くの鉄道ファンらが集まった

  • 「天空の城 竹田城跡号」の車体上部

  • 「天空の城 竹田城跡号」寺前方の車体前面

  • 「天空の城 竹田城跡号」の車体側面

  • 竹田城跡をメインにデザイン

  • 車内は座席配置が工夫されている

  • 竹田城跡側に設置された座席

  • 中央部に4人が座れる正方形の座席を設置

  • 竹田城跡や沿線の魅力を紹介するモニターも

  • 車端部には荷物が置けるスペースがある