キレイな部屋で新年を迎えられるように、今せっせと自宅の大掃除に励んでいるという人も多いのでは? そうすると、大量に出てくるのがもう使わなくなった「不要品」の数々。新しいものに買い替えた家電、今は着なくなった衣類、何年も弾いていない楽器……などなど、大掃除で久々に押し入れの中を探ってみると、意外にも不要品は次々に見つかる。

「もう使わないし、今年こそ処分しよう」と思った人……ちょっと待った! 実は、あなたにとっては不要品でも、他の人にとっては宝物である可能性もあるのだ。今回、オークションサイトの最大手「ヤフオク!」の担当者に、「年末、家の大掃除でひと儲けする方法」をテーマに話を聞いてきたので、小遣い稼ぎをしたい人はぜひチェックしてみてほしい。

  • 「ヤフオク!」出品サービスマネージャーの福井進吾さんと広報チームの竹口麻衣子さん(写真:マイナビニュース)

    「ヤフオク!」出品サービスマネージャーの福井進吾さんと広報チームの竹口麻衣子さん

年末は、1年で最もオークションがアツい

1年間で不要品を売却した金額の調査リポート(※「みんなのかくれ資産調査委員会」による2018年10月の調査)によると、「リサイクルショップへの持ち込み」の利用頻度が高い人の場合は2万2,312円、同じく「フリマアプリでの販売」の場合は5万6,701円、「オークションサイトでの販売」の場合は7万2,630円という平均額が出ている。

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    大掃除に活用したいオークションサイト「ヤフオク!」

いずれも"不要品の売却"という点では同じだが、オークションサイトを利用している人は売却金額が高い。これはなぜなのか? 「ヤフオク!」出品サービスマネージャーの福井進吾さんと広報チームの竹口麻衣子さんに話を聞いてみた。

「その出品アイテムを欲しいと思った人が多ければ多い分、競り合うことによって値段が上がっていくという"オークションならではの売り方"が大きいと思います。また、『ヤフオク!』は1999年のサービス開始とあって他のウェブサービスに比べて歴史が長いので、趣味性の強いアイテムへの熱心なファンなど、希少価値の高い品を探し求めるユーザーの方々が大勢いらっしゃることも理由だと思います」

また、年末は「ヤフオク!」の取引が1年で最も盛り上がる時期なのだという。

「ホリデーシーズンということもあり、一般的にECの繁忙期と言われていますが、年末の大掃除で不要品を出品するという人も多いですし、一般的にボーナス月でもあるので、例年、取引が1年で最も盛り上がる時期です。不用品を出品したい人も、欲しいものを見つけて落札したい人も増えるとあって、オークションを利用するうえではオススメの時期とも言えますね」

  • <!-- original start -->日用品からレア物まで幅広く取引されているので、捨てる前に出品を検討してほしいと話すお二人<!-- original end -->

    日用品からレア物まで幅広く取引されているので、捨てる前に出品を検討してほしいと話すお二人

ちなみに、あまりにも状態が悪いものを除けば、お二人いわく「工夫次第で、『こんなものまで?』というような意外なものも売れます」とのこと。まだオークションサイトを利用したことがない人も、ぜひ活用してみるといいだろう。

「ヤフオク!」担当者が教える、オークション活用術

続いては「オークションの上手な活用術」を紹介したい。「ヤフオク!」の担当者いわく、以下の点を心がけるのが不要品を売るコツとのことだ。

1.「落札相場をこまめにチェック」
「ヤフオク!」では、これまで落札されたアイテムの落札実績価格を簡単に検索することができる。不用品でも高値が付いている可能性があるので、捨てる前に一度検索してみるのがオススメだ。

2.「壊れていても出品する」
電化製品やパソコンなどは壊れていても売れる可能性あり。レトロなアイテムは観賞用に落札されたり、部品に需要があったりするので、ダメ元で出品してみるといいだろう。ただし、状態をきちんと説明することを忘れずに。

3.「本体じゃない『付属品』でも出品する」
エアコンのリモコン、ゲームのコントローラー、はたまたガラケーの充電器など、本体じゃない付属品に値がつくことも多いそう。付属品を紛失して困っている人も多いのが理由とのことだ。

4.「適正な価格に設定する」
そのアイテムの落札金額が平均1,000円なのにもかかわらず、2,000円や3,000円の高値に設定してしまうと、せっかく売れるはずのアイテムも売れなくなってしまう。出品する前に落札相場を参考にして価格を設定するようにしよう。

5.「相手を考えた丁寧な対応を心がける」
状態などを丁寧に書くほか、衣類などは「洗濯をしてから発送します」という一文を添えておくだけで、商品ページを閲覧した人にいい印象を与えられる。相手を配慮した丁寧な対応を心がけることも大切なポイントのひとつだ。

年末の出品アイテムのオススメは?

実際、年末にはどのような商品を出品するのがよいのだろうか? 「ヤフオク!」の担当者に聞いてみると、以下の商品がおすすめとのことだ。どれも自宅にひとつは眠っていそうなものばかり。

・カレンダー

カレンダーは、この時期に落札数が急増するアイテムとのこと。中でも「航空機」「鉄道」など趣味性の高いものが人気を集めているという。

・防寒着

ブーツやコートなどの防寒着も冬の売れ筋の定番。サイズが小さくなってしまったものや新しく買い替えたものなど、今は着ていないアイテムがあれば出品したい。

・レトロ品

昔懐かしいMDプレーヤー、キン消し、たまごっちなどのレトロな品々は、コアなファンも存在するので高値で落札される可能性大!

・ジャンク品

家電やパソコン、スマートフォンなどはジャンク品でも売れる可能性あり。ダメ元で出品してみるのがオススメ。

・漫画やゲーム、CDなど

正月シーズンは暇を持て余してしまいがちとあって、漫画やゲームなど暇つぶしアイテムも人気。漫画なら全巻セットで出品してみると付加価値もプラスできる。

初心者も活用しやすくなった「ヤフオク!」

もしかしたら「出品してみたいけど、面倒なんじゃ……?」と不安な人もいるかもしれない。実際、少し前まで「ヤフオク!」は、月額費のかかるYahoo!プレミアム会員のみが「オークション出品」を利用できたり、細かなオプション機能があったり、と便利ながらも初心者には少しばかりハードルが高いと感じられる面もあった。しかし、2018年11月からYahoo!プレミアム会員登録をしなくても誰でも出品が可能になり、また操作面もシンプル化されたのだという。それにより、今では初めての出品者もどんどん増えてきているとのこと。

「オークションは出品したら、価格が競り上がっていく様子を見る楽しさがあります。今は会員でなくても、どなたでもオークションに参加できるようになりましたので、まだ利用されたことがない方にはぜひ活用して頂きたいですね。また、今は"売るのが当たり前の時代"になりつつありますが、『ヤフオク!』では、オークション出品の他にフリマ出品(※あらかじめ決めた価格で出品する方法)も可能ですので、出品アイテムに合わせた売り方を選べるのも魅力です。大掃除の際には上手に活用していただきたいです」

大掃除で出てきた不要品の数々は、捨てれば利益ゼロだが、オークションで売れば思いもよらぬ高値がつく可能性もある。ということで、「これは売れるかな、いや売れないかなぁ」などと考えながら押し入れの整理をすれば、面倒なはずの大掃除がワクワクと楽しいひとときへと変わるかもしれない。