あさ出版はこのほど、医療ジャーナリストの石田幸弘氏による著書『図解・最先端医療 がん遺伝子治療のことがわかる本』(税別1,600円)を刊行した。監修は遺伝子治療研究会が務めている。

  • 『図解・最先端医療 がん遺伝子治療のことがわかる本』(税別1,600円)

    『図解・最先端医療 がん遺伝子治療のことがわかる本』(税別1,600円)

現在の日本におけるがん治療の代表は、「外科的療法(手術)」「化学療法(抗がん剤)」「放射線療法」で、この3つは「3大療法」と呼ばれている。これらは一般的ながん治療の選択肢になっているが、近年、効果が期待される先端医療に注目が集まっているとのこと。その中には、海外では普通に行われている治療法もあり、日本でも新たな治療の選択肢の一つとなっているという。

同書では、先端治療の中でも特に注目されている「がん遺伝子治療」について解説している。遺伝子治療とは、遺伝子に異常があるがん細胞に対し、正しい遺伝子を導入することで正常化させ、本来の働きを取り戻そうとする治療法を指す。

メリットとしては、「身体への負担や副作用が少ない」「通常の生活を送りながら治療が受けられる」「ほかの治療法と併用でき相乗効果が期待できる」「幅広いがんに対応し標準治療が困難な人でも受けられる」が挙げられるという。

同書では、がん遺伝子治療の基本知識からメカニズム、治療をする上での課題、注意すべき点、治療で使われる製剤など、図解入りで詳しく解説。がん遺伝子治療単体の情報だけでなく、3大療法や免疫療法など、ほかの療法との組み合わせについても説明している。

また、実際に治療を受けた患者や治療を行ったドクターの声も掲載。がん遺伝子治療はもちろん、他の治療法についてもしっかりと解説している。多角的な内容となっているため、がん遺伝子治療やがん治療について正しい理解ができ、患者としてしっかり判断することができるという。