富士通クライアントコンピューティングがフレキシブル電子ペーパーを使ったデジタル文具を発売しました。コンセプトは「手書きができる、ペーパーレスノート」。パソコンとはひと味違う利便性と魅力を打ち出す富士通の新製品です。
商品ラインナップは13.3型/A4サイズの「FMV-DPP01(P01)」と、10.3型/A5サイズの「FMV-DPP02(P02)」です。それぞれ価格はオープンですが、富士通のECサイト「WEB MART」では、通常価格としてA4サイズのP01が86,200円(税込)、A5サイズのP02が75,500円(税込)で販売されます。
さらに発売日の12月18日から2019年1月16日までの限定期間はP01が74,800円(税込)で、P02が49,800円(円)で販売される新発売キャンペーンも実施します。
とにかく軽い! 紙のノート代わりに使える電子ペ―パー
どちらの製品もE-Inkの16階調グレースケール表示に対応する電子ペーパーを採用しています。タッチパネルは静電容量式で、本体に付属する専用のスタイラスペンによる書き込みができるほか、指によるメニューのタッチ操作にも対応します。ホームボタンや電源ボタンなどフィジカルなボタンも搭載しながら、わずか5.9mmというスリムなボディとしているのが特徴です。
さらに驚くのは同じサイズの紙のノートやスケッチブックにも迫るぐらいの“軽さ”。A4サイズのP01が約350g、A5サイズのP02が約251gとしています。
内蔵するリチウムイオン充電池は約5.5時間でフルチャージになり、満充電後は電源オンの状態と待機状態を繰り返しながら最長約3週間の使用に耐えるとされています。大画面ディスプレイのデバイスながら、電子ペーパーならではの特徴がこんなところに活きてくるわけです。
基本的には専用ペンによる文字・図画のハンドライトにのみ対応する製品ですが、内部にはPDFのファイル単位でデータが記録され、Windows 10対応の専用PCアプリ「Digital Paper PC App」を使って、USBケーブル、またはWi-Fi/BluetoothでPDFの出し入れが可能になります。機器どうしのペアリングにはNFCが使えます。画面の見た目はグレースケール表示ですが、PDFに記録される文字の色は青・赤が選べます。
書いた内容はPDFに、PCとも連携
記憶媒体は本体に内蔵する16GB(使用可能領域は約11GB)のフラッシュメモリだけですが、1ファイルあたり約1MBのPDFドキュメントなら、およそ1万件は保存できる計算になります。ファイルに名前をつけておくと、後からPCアプリで検索して、例えば1年前に取ったメモなども簡単に見つけられるので便利です。
手書きの文書をPCにバックアップできるだけでなく、パソコンからPDFファイルが取り込めるので、電子ドキュメントビュワーとして会議の資料などを移動中に目を通したい時にも役に立つでしょう。読み込んだPDFファイルにも文字が書き込めるので、ページの校正チェックにも使えます。編集者やライターには必携のアイテム。オフィスのドキュメントを可能な限りペーパーレスにして、エコなビジネススタイルを確立したいものですね。
ファイルの書式には「大学ノート」や「方眼」など罫線が引かれているテンプレートが用意されています。ふだん使いに便利なダイアリースタイルのテンプレートも富士通の製品サイトからダウンロードして追加できます。さらにP01/P02ともに、本体のホームボタンを押すと表示されるメニュー一覧の中に「スケジュール」をプリセットしています。PCアプリを開いて「Schedule」フォルダにダイアリースタイルのファイルを保存しておけば“電子ダイアリー”のような使い方もできそうです。
さっそく実機を触ってみる
「電子ペーパー」発表会では富士通の電子ペーパーが体験できたので、さっそく触ってきました。