2019年2月16と17日に開催される「東京キャラバン in 秋田」に先立ち、パフォーマンスの創作ワークショップが秋田県男鹿市の男鹿市民文化会館・小ホールで行われ、その模様が一般に公開された。
「東京キャラバン」は、2015年を皮切りに、これまで多くのアーティストが参加し、日本各地からブラジルのリオデジャネイロまで展開されている。
各地のパフォーマンスを率いるリーディングアーティストが、地域の伝統芸能の担い手やアーティストと共に、野田秀樹が提唱する「多種多様なアーティストたちの"文化交流"から生まれる新たな表現」をコンセプトに創作するワークショップとパフォーマンスを行っている。
この日の参加アーティストは、地元秋田県から男鹿のなまはげ、熊本県から山鹿灯篭踊り保存会、東京からは"東京キャラバン"アンサンブル、アーティストのチャラン・ポ・ランタン、そして総監修の野田秀樹氏。
最初にそれぞれのパフォーマンスが行われ、男鹿のなまはげは迫力ある和太鼓の演奏を魅せてくれた。山鹿灯篭踊り保存会は、2017年10月に開催された東京キャラバン in 熊本からの参加で、暗闇に浮かび上がる灯篭の幻想的な光と踊りを披露した。姉妹音楽ユニットのチャラン・ポ・ランタンは、歌とアコーディオン演奏のパフォーマンスで会場を大いに盛り上げた
各アーティストのパフォーマンスが終了すると、総監修である野田秀樹がそれぞれの演出について指示を出す。そして文化混流から生まれる新たな表現を模索していく。
「演者が試行錯誤し、ぶつかり合う姿から、物作りへの興味を持ってもらえたら」という願いから、創作過程となるワークショップが公開されている。
今回の公開ワークショップを終えて、総監修の野田秀樹氏は「なまはげを見るのは今回が初めて。伝統というものは、現代のリズムの中に入ってくるとお客さんの幅も広がると思う」と伝統文化の多様性について述べ、「文化というのは時間の長さがあって深さもある。それを傷付けないように、どのように見せるか。そして地域の違う者同士が混ざることが面白いんだというのを見せたいと思う」と、秋田での意気込みを見せた。
東京キャラバン in 秋田は、2019年2月16・17日に、秋田ふるさと村・ドーム劇場にて両日とも16時30分からの公演予定となっている。観覧は無料で、事前申込制となっており申込み多数の場合は抽選となる。