2019年2月16と17日に開催される「東京キャラバンin 秋田」。同イベントに先立ち、パフォーマンスの創作ワークショップが8日の男鹿市に続き、9日には秋田市の秋田市民交流プラザALVE・きらめき広場で行われ、その模様が一般に公開された。
「東京キャラバン」は、「多種多様なアーティストが出会い、ジャンルを超えて"混流"することで新しいパフォーマンスが生まれる」というコンセプトのもとに始まり、東京2020オリンピック・パラリンピックの公認文化オリンピアードのひとつ。2015年の東京・駒沢から始まり、2016年にはリオデジャネイロと東北、2017年には京都と熊本、2018年には豊田、高知と各地で展開し、今回は総監修を務める野田秀樹氏と、東京、秋田、熊本の"スゴい文化を表現するアーティスト"が秋田に集結する。
ワークショップでは、ユネスコの無形文化遺産に登録が決まった「男鹿のなまはげ」や秋田民謡を歌う「二代目浅野若梅」、東京キャラバン in 熊本に参加した「山鹿灯籠踊り保存会」と"東京キャラバン"アンサンブルの混流が行われた。また姉妹音楽ユニットのチャラン・ポ・ランタンのステージに男鹿のなまはげが登場し、禁断の恋を連想させるパフォーマンスも行われた。
ワークショップの最後には、東北三大まつりの一つに数えられる「秋田竿燈まつり」で披露される竿燈妙技のパフォーマンスを秋田市竿燈会が行った。
今回の公開ワークショップを終えて、総監修の野田秀樹氏は「絶対出会わないものが出会うのがキャラバン」と述べ、チャラン・ポ・ランタンとなまはげの演出については「なまはげに愛を語りかけるのを見てみたい」と感じたという。伝統芸能とアーティストとのコラボレーションについては「この2日間のワークショップではよくできた方だが、それ以上にもっとやりたい事があるので、他にも参加してもらおうと思っている」と公演の広がりの可能性を示唆した。
「演者が試行錯誤し、ぶつかり合う姿から、物作りの興味を持ってもらえたら」という願いから、創作過程となるワークショップを公開。目撃した観客からは「文化が生まれる瞬間に立ち会う事が出来た」という声も寄せられているという。
野田氏の言う、伝統芸能とアーティストの「禁断の恋」によって、生まれてくる新たな文化の面白さを、ぜひ秋田公演で体験してみてはどうだろうか。
東京キャラバン in 秋田は、2019年2月16・17日に、秋田ふるさと村・ドーム劇場(秋田県横手市赤坂字富ケ沢62-46)にて両日とも16時30分からの公演予定となっている。観覧は無料で、事前申込制となっており申し込み多数の場合は抽選となる。