公益財団法人 日本漢字能力検定協会は12月12日、2018年の「今年の漢字」が「災」に決まったことを発表した。京都府・清水寺で森清範(せいはん)貫主(かんす)の揮毫(きごう)が行われた。

  • 2018年「今年の漢字」トップ20

同協会は11月1日から12月5日までの期間中、2018年の世相を表す漢字の一字を全国から募集。集まった19万3,214票の中から「災」が2万858票(10.80%)を集めて今年の漢字に選ばれた。

「災」が表す2018年とは

2018年は、北海道胆振東部地震、大阪府北部地震、島根県西部地震、西日本豪雨、台風21号、24号の直撃、記録的猛暑など、自然「災」害が多発。北海道全域で電力が止まる「ブラックアウト」や、例年より多い29個の台風が発生、過去最も早い梅雨明けで始まった猛暑など、例年にない規模の「災」害が日本各地で人々の生活を脅かした。

防「災」の意識が高まったほか、山口県で2歳児を救出した尾畠春夫さんの活躍で、全国の被災地で「災」害復興を支えるボランティアにも注目が集まった。

また、コインチェック社の仮想通貨流出、女子レスリングや日大アメフト反則タックル問題に端を発したスポーツ界でのパワハラ問題、財務省の決裁文書改ざん、東京医大を始めとする不正入試問題も発覚。多くの人がこれらの出来事を人「災」や「災」いと捉えた。

次いで票を集めたのは2位「平」、以下3位「終」、4位「風」、5位「変」、6位「暑」、7位「大」、8位「最」、9位「新」、10位「金」、11位「成」、12位「米」、13位「震」、14位「退」、15位「天」、16位「水」、17位「雨」、18位「台」、19位「力」、20位「楽」と続く。

2017年は「北」

ちなみにこの今年の漢字、昨年2017年は「北」が選ばれていた。「北」朝鮮ミサイルの「北」海道沖落下や九州「北」部豪雨などの災害から、平和と安全の尊さを実感した年。スポーツ界では、「北」海道日本ハムファイターズの選手に期待が集まり、「キタ」サンブラックが大活躍した。

さらにさかのぼると、1995年「震」、1996年「食」、1997年「倒」、1998年「毒」、1999年「末」、2000年「金」、2001年「戦」、2002年「帰」、2003年「虎」、2004年「災」、2005年「愛」、2006年「命」、2007年「偽」、2008年「変」、2009年「新」、2010年「暑」、2011年「絆」、2012年「金」、2013年「輪」、2014年「税」、2015年「安」、2016年「金」と選ばれてきた。