12月に入り、夜だけじゃなく昼間もすっかり寒い毎日になってきた。そうなってくると、ランチタイムにも体が温まる食べ物が欲しくなる。そこで今回は、体の芯からポカポカになる「石器ラーメン」を食べてきた。
石器ラーメンって何だ?
「石器ラーメン」を食べられるのは、新宿区荒木町・車力門通りに2018年11月13日にオープンしたラーメン店「石器ラーメン 哲一派」。
ところで、石器ラーメンとは何だろうか。実は、石焼ビビンバの器を作っている韓国の工場に、石を切り出して作ったオリジナルの石器によるラーメン丼を作ってもらっているそうで、その丼を300度以上に熱して、麺と具を入れてから、客席に運びスープを注ぐと、まさに石器時代の火山の噴火のごとき見た目になることから"石器ラーメン"とネーミングしたようだ。石器に入っているラーメン、かなりアツアツに違いない。想像するだけで、すでに体が温まってきた気がする。
メニューは、スタンダードなとんこつ醤油の「石器ラーメン」(税込700円)の他、にんにくと青唐辛子で辛さを出した「原人ラーメン」(税込800円)、山椒とブラックペッパーがきいたシビ辛系の「マンモスラーメン」(税込800円)が人気。それぞれ無料で辛さの増し、増し増しができるそうだ。
さらに、大きなチャーシューが乗った「肉原人ラーメン」(税込880円)、「肉マンモスラーメン」(税込880円)、シーフード塩系の「塩原人ラーメン」(税込830円)、牛スジ味噌系の「味噌マンモスラーメン」(税込830円)といった、気になるメニューがラインナップ。石器ひとつでここまでメニューを広げるなんてすごい。さらに青唐辛子と山椒、ハバネロなどが入った「氷河ラーメン」(税込950円)もあり。こちらは、なんと10辛! 辛いもの好きにはたまらないかもしれない。
大噴火のラーメンを実食!
今回は、おすすめの「肉原人ラーメン」をいただいてみた。厨房からいかにも熱そうな石器が運ばれてきた。
テーブルに置かれた石器に、お店のスタッフがスープを注ぎ込むと、うわ~! 思いっきり沸騰しだした。そりゃそうだ、300度以上に熱してあるんだから。火山が噴火するごとくもうもうと立ち込める湯気。これは見ているだけでテンションが上がる。
1分ほど経ってから、麺をまぜつつ、いただきます。まずはスープを一口。コク深いとんこつ醤油に、青唐辛子のピリッとしたほど良い辛みがあって美味しい。山椒も混ぜてみると、じんわりと辛みが舌に伝わってくる。最後まで伸びずに食べられるように作られている麺は、アツアツのスープがよく絡んで、スルスルと口の中に吸い込まれていく。食べ進めて行き器の下の方を見ると、麺やもやしがちょっと焼けておこげになっており、かた焼きそば風にカリっと香ばしい食感になっている。
自家製のチャーシューはかなり大きくて食べ応えがあるボリュームだが、とてもやわらかい。麺、スープ、チャーシューがアツアツの丼の中で三位一体となっている印象だ。アツアツの石器で提供した状態を最大限に考えて作られていることがよくわかる。
最後は、「追い飯」を頼んで、スープの中に入れておじや風にしてシメ。ごはんがとんこつ醤油スープをよく吸ってこれまた美味い。ごちそうさまでした! オモシロラーメン店的なコンセプトかと思いきや、豪快なようでいて細部まで美味しさにこだわった「石器ラーメン」。最後の最後までアツアツのまま、冬なのに汗をかきながら食べることができた。ますます寒さがこたえるこれからの季節、ランチタイムのリストに加えてみては?
●information
「石器ラーメン 哲一派」
東京都新宿区荒木町6-39 ガーデンツリー1F
営業時間: 平日 11~15時(LO.14時30分)、
土曜日 11時~14時30分(LO.14時)
定休日:日曜