UCC上島珈琲は12月10日、自社で開催しているコーヒーアカデミーで「コーヒーと美容」に関するセミナーを開催した。セミナーでは、コーヒーを飲むことによるダイエット効果や、むくみ、乾燥肌の改善に役立つことを最新の研究事例をもとに紹介。コーヒーの持つヘルスケアへの効果を参加者に伝えた。
日本有数のコーヒー製造・販売メーカーであるUCC上島珈琲は、2018年、神戸本社隣に研究施設「UCCイノベーションセンター」を新設・移転した。この施設では、コーヒーの持つすべての力を最大限に活用し、コーヒーの新しさ、美味しさ、喜びを追求する研究が日々行われている。
消費者がレギュラーコーヒーに感じるイメージは「香りが良い」「リラックスできる」「眠気覚ましになる」といったものがほとんどで、「美容に良い」という印象はあまりないだろう。だがコーヒーの効能は美味しさや眠気覚ましだけではないという。イノベーションセンターの垣内さんは、コーヒーの持つ美容への力を5つに分けて説明する。
コーヒーが美容に良い5つの理由とは?
1.脂肪燃焼を促進し、ダイエット効果
コーヒーの飲用は、ダイエット効果があるという。白湯もしくはコーヒーを飲用した後に運動するという比較実験を行ったところ、コーヒーを飲用したグループでエネルギー消費量が高くなった。また、カフェイン摂取により内臓脂肪が減少したという、ラットを用いた長期実験の結果もあるそうだ。
その脂肪燃焼効果は、30代男性の場合一日3杯のコーヒーを飲んで30kcal(ごはん1口ぶん程度)に過ぎないが、年間(365日)続けると、体脂肪1.5kgに相当するわけで、継続すればなかなかの効果。ただし、ミルクや砂糖を加えるとカロリーの摂取量が増えてしまう点はご注意を。
2.血行を改善し、むくみを解消
過剰な水分の蓄積でうまれるむくみ。コーヒーのもつ利尿作用は、そんな水分を体外に排出することでむくみを解消するという。またコーヒーには、自律神経に働きかけ、体の「循環」を盛んにすることで血行を改善する効果もあるそうだ。
3.ストレスを緩和し、リラックス
コーヒーの何とも言えない良い香りは、記憶をつかさどる海馬を刺激する。それによって脳にアルファ波を生み出し、リラックス効果を与えるという。なお、豆の種類によっては逆にP300という脳波により、集中力が高まる効果が期待できるものもあるそうだ。リラックス効果のあるコーヒーを飲むと、ストレスが緩和し肌荒れを抑制することが期待できる。
4.抗酸化作用で、アンチエイジング
食生活や運動などの生活習慣を改善し、老化を遅らせることを目指すアンチエイジング。高齢マウスにコーヒーを摂取させた実験では、老化の進行に関連するmTORの活性と量を抑えることができたという。また赤ワインとほぼ同じ量のポリフェノール(クロロゲン酸類など)を含むレギュラーコーヒーは、LDL(悪玉コレステロール)の酸化を防いでくれるそう。
5.メラニン生成を抑制し、紫外線対策
日本人女性の食事、環境、皮膚の状態をアンケートした結果、ポリフェノールの摂取量が多い人ほど、シミの評価スコアが低かったという。また、コーヒーの持つカフェー酸をマウスに投与した結果、メラニンの生成が抑えられたという研究結果もあるそうだ。
楽しみながらコーヒーを学べるアカデミー
今回のテーマは「コーヒーと美容」だったが、UCCコーヒーアカデミーではさまざまなコーヒーに関する豆知識やイベントを開催している。例えば12月には、ワインとコーヒーをチーズとともに楽しむという風変わりなセミナーや、焙煎チャンピオンによる焙煎セミナーのような本格的なセミナー、ジャズライブを聞きながらコーヒーカクテルを楽しめるセッションなど、内容は盛りだくさん。
コーヒーをより深く楽しみたい人は、一度UCCコーヒーアカデミーのWebページをチェックしてみると良いだろう。