自室で快適に過ごすため、普段から整理整頓や掃除を心掛けているという方は多いことでしょう。突然の来客があっても、慌てずに招き入れることができるような部屋でありたいものですよね。しかし、意外と見落としてしまいがちなのが、部屋のにおいではないでしょうか。
自分では気付きにくいため、つい無頓着となってしまっているかもしれません。そこで今回は、生活の臭いを抑える方法と、部屋をよい匂いにする方法をご紹介します。気持ちよい生活が送れるよう、ちょっとにおいを意識してみてはいかがでしょうか。
生活臭を抑えるための対策
「特別何かにおいの強いものをこぼした」なんてことがなくとも、生活を送っているだけで、部屋にはその人独特のにおいが発生してしまいます。たとえば、カーペットやじゅうたんに染み付いた汗や足の臭い、壁に染み込んだ煙草の臭いなど。さまざまなにおいが混ざり合って、生活臭が発生してしまうのです。
しかし、日々の対策をきちんとおこなっていれば、いつの間にか発生してしまう生活臭も抑えることができます。生活臭が発生しやすい場所とその対策法をご紹介しますので、ぜひ今日から、対策を始めてみてはいかがでしょうか。
玄関の生活臭玄関は、部屋に入って最初ににおいを嗅ぐことになる場所です。なので、この場所は念入りに生活臭対策をしておきたい場所です。玄関専用の消臭剤などもさまざまな香りのものが発売されているので、自分の好みに合った香りのものを置いておくとよいでしょう。さて、玄関の中でも、生活臭の発生源として特に注意するべきポイントをご紹介します。
・靴やはり「玄関で臭いがするもの」でまず思い浮かぶのが、靴かもしれません。革靴の場合、一日履くと両足で約200mlもの汗が出るといわれています。その汗が細菌と混ざることにより、においが発生してしまう原因となるのです。対策としては、湿気をとるように、靴や靴箱の中に新聞紙などを入れることがおすすめです。靴箱専用の除湿剤を利用するのも効果的です。
また、脱いだ靴はすぐに靴箱にしまうのではなく、しばらく玄関に出しておくとよいでしょう。靴箱に関しても、扉を閉めたままにしておくのではなく、風通しをよくして換気をしましょう。そして、連日同じ靴を履き続けるのではなく、乾燥させるためにも一日履いたら休ませ、複数の靴でローテーションを組むとにおいの発生を抑えることができます。履かなくなった靴を処分するのも臭い対策として有効です。
・傘濡れたままの傘も、玄関の生活臭を発生させてしまう原因の一つになります。濡れている状態のまま閉じて放置していると、中で湿気がこもってしまい、雑菌が発生します。それを防ぐためにも、使った傘はバルコニーなど濡れても大丈夫な場所で開いておき、しっかりと乾燥させてからしまいましょう。
・玄関マット意外と盲点なのが、玄関マットです。目に見えて汚れるということも少ないので、洗濯をし忘れているという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、泥などの目立つ汚れがなくても、外から帰ってきて靴を脱いで、最初に裸足や靴下で踏むことになるのは玄関マットです。汗などが染み込んでしまい、放置すると生活臭を発生させてしまいます。見た目には変化がないように思えても、玄関マットは定期的に洗濯するようにしておきましょう。
リビングの生活臭リビングは人が集まってくつろぐ部屋なので、その分においも溜まりやすくなっています。食事をしたり煙草を吸ったり、あるいは飼っているペットのにおいなどが、カーペットやソファ、カーテンや壁に染み付いて生活臭となります。また、カーペットは特に、足の汗を吸ってしまうことになるので、生活臭が発生しやすいポイントとなっています。
対策としては、まずは換気をこまめにおこなうこと。2か所以上の窓を開け、あるいは換気扇を回して換気をする、掃除機をかけましょう。そして、カーペットやカーテンは、においが気になったら丸洗いを。その際は、家庭で洗濯できる製品なのかどうか、規制表示を忘れずに。
ソファや壁などの洗濯できないものに関しては、市販されている消臭スプレーを吹きかける習慣をつくりましょう。無臭タイプのものからさまざまな香り付きのものまで、たくさんの種類が発売されています。自分が落ち着ける香りのスプレーを探して、部屋に常備しておきましょう。
キッチンの生活臭キッチンも、生活臭が発生しやすいポイントです。キッチンで異臭を感じたら、特にチェックすべきポイントはガスコンロ周り、シンク、ごみ箱です。また、ふきんも清潔なものに小まめに取り換えましょう。
・ガスコンロガスコンロは、定期的な拭き掃除を心掛けておきましょう。油汚れが付いてしまった時は、その日のうちに掃除をすれば、後で掃除をする際の手間が軽減できます。「面倒くさいから今度でいいか」と放置すると、それが生活臭の原因となってしまいます。
・シンクシンクは排水溝に注意しましょう。生ごみが溜まってしまっている場合は、それが生活臭の原因になるので、料理のたびにきれいにしておくようにしましょう。シンクに関しては、その形から四隅に汚れが溜まりやすくなっているので、念入りな掃除を。アルコール除菌をしておくと、より安心なシンクになります。
・ごみ箱キッチンのごみ箱は、においが部屋に移動してしまわないよう、フタが付いているものを選ぶとよいでしょう。また、ごみを捨てる際には、水気を切ってから捨てるようにするだけで、生活臭の発生をかなり抑えることができます。生ごみはそのままごみ箱に入れるのではなく、新聞紙などに包んだ後、ビニール袋に入れて捨てる、食べ物の切れ端は細かく切って水気を絞るなど、とにかく水分に注意しましょう。
・ふきん「きれいな食器を拭くために使っただけだから、干しておけばずっと使えるかも」と考え、ふきんをキッチンに長いこと放置してしまってはいませんか? 油汚れなどは付着していなくとも、やはり水気を吸っているので、小まめに洗濯をしましょう。その際、柔軟剤を使うことで、ふきん自体からよい香りを発生させることができます。
アロマなどを利用して、より自分好みのにおいにする
生活臭を抑えたうえで、より自分好みのにおいのする部屋を目指すには、アロマなどを利用することが効果的です。そこで、いいにおいのする部屋を演出するためのアイテムをご紹介します。
・アロマキャンドルアロマキャンドルは、香りにリラックス効果があるだけでなく、その見た目にもさまざまな種類があるので、インテリアとしても人気です。また、キャンドル本体だけでなく、グラスや缶など、キャンドルを入れておくホルダーにもおしゃれなものが多いのも特徴です。ただし、本物の火を使用するため、ご利用の際は十分注意をしましょう。
・ルームスプレー人間の身体ではなく、部屋用の香水といったイメージのものです。空間にシュッとするだけで、部屋をお気に入りのにおいにしてくれるので、手軽でに使えて非常に便利です。ボトルもおしゃれなデザインを採用しているものが多いため、部屋の見えるところにインテリアとして飾っておくのもよいかもしれません。
・パフュームカード部屋全体ではなく、キャビネットやクローゼットの中など、ちょっとした空間のにおいを変えるにはパフュームカードがおすすめです。開閉するたびによい香りがするだけでなく、衣服にもこの香りが付着するため、お気に入りの香りを着て外出しているような気分を味わうことができます。
においに関する隣人トラブルの例と対策自分は生活臭に気を付け、アロマキャンドルなどで部屋のにおいをお気に入りのものにしていたとしても、隣の部屋から異臭が漂ってくるといったケースもあります。自分の部屋なら自分で対処できますが、他人の部屋ではそうもいきませんよね。では、そのような時はどう対処すればよいのでしょうか。
・大家や管理会社に連絡する異臭トラブルは主に、腐敗臭、ペット臭、ごみ臭が多いといわれています。ベランダにごみをため込んでいるような人が隣に住んでいると、そのにおいがこちらにまで漂ってきてしまいます。賃貸の場合は、その家の人が知り合いでも、直接話をしてしまうとより大きなトラブルに発展してしまう恐れがあります。そのため、現状などを大家や管理会社に連絡するようにしましょう。
住人本人に連絡がとれない場合は、連帯保証人などと連絡をとって、立ち合いのもと部屋の調査をしてくれる場合も。においは我慢できるものではないので、我慢しすぎずに大家や管理会社に連絡しましょう。
・においの様子を記録しておく先ほどの例のように、原因がすぐに「ベランダのごみだ」と特定できる場合、解決はスムーズにいきますが、問題なのは原因がすぐにはわからない場合です。そのような時のためにも、対策として、においを感じた日時、場所などを記録しておきましょう。原因を見つける際の手掛かりになることがあります。
具体的な例として、「隣のベランダから異臭がする」というトラブルをご紹介します。このケースの場合は、どのようなにおいなのか、日時はいつなのかをきちんと記録していたことで、隣人が「もしかして、私が撒いている鳩よけの薬かもしれない」と思い当たることができたようです。そして、その薬の使用をやめることで、トラブルは解決したそうです。このように、記録は原因究明の重要な手掛かりになることがあります。早期解決のためにも、メモをとっておくとよいでしょう。
部屋のにおいには普段から気を付けて、快適な生活を送りましょう快適な部屋を実現するためには、目に見える整理整頓だけでなく、においにも気を遣うことが重要です。自分はどのようなにおいが好きなのか、どのようなにおいが落ち着くのかを知って、より快適な部屋を作りましょう。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。