ダイキン工業(以下、ダイキン)は12月10日に、「大雪によるエアコントラブルの事前回避法と対処術」についての情報を公開しました。同社によると、2018年1月22日に東京都心で20cmを越える記録的な積雪があったとき、「エアコンが停止してしまった」などの問い合わせが殺到したそうです。

折しも現在(2018年12月11日時点)、関東の上空1,500メートル付近に、今季一番の強い寒気が流れ込んでおり、11日(火)から12日(水)にかけて関東でも雪になる可能性があるといいます。そこでダイキンでは、大雪でエアコンがトラブルになる前の回避策や対処術を公開しました。

  • 雪によるエアコンのトラブルって?(ダイキンの資料より)

ダイキンによると、降雪時に問い合わせが多かったエアコントラブルは以下の4通り。

  • 暖房運転なのに、エアコンから暖かい風が出てこない。
  • 運転開始から5分くらいで止まってしまい、しばらくすると、また運転を開始する。
  • 室外機から湯気が出ている。
  • 室外機から異音がする。

そして、これらのトラブルの原因は2種類考えられるそうです。ひとつは「室外機のまわりに雪が積もり、空気の吸い込み口や吹き出し口をふさいでいる」こと。もうひとつが、「霜取り運転」によるケースです。

室外機のまわりはキレイに!

室外機のまわりに雪が積もると、空気の吸い込み口や吹き出し口をふさいでしまうことがあります。エアコンを暖房運転しているときの室外機は、熱を含んだ屋外の空気を吸い込み、冷たい空気を吹き出しています。

このとき、吸い込み口がふさがっていると、空気を効率的に吸い込むことができません。そのうえ雪によって空気の流れが阻害されると、室外機から吹き出された冷たい空気を、室外機が再び吸い込む「ショートサーキット」という現象が起こります。ショートサーキットが起きると、暖房運転が停止してしまうことがあるそうです。

ダイキンによると、このトラブルを避けるには、降雪予報が出た段階で室外機のまわりが物でふさがれていないかチェックすることが大切だそう。空気の吸い込み口である室外機前面、吹き出し口である室外機の側面と背面をふさがないよう、ゴミ袋や掃除道具などは片付けておきましょう。

  • 室外機のまわりはきれいに!(ダイキンの資料より)

雪が積もった場合は、室外機のまわりに30センチ以上スペースを空けるように、除雪などの対処するのが重要とのこと。室外機の上に積もった雪も、落下して吹き出し口や吸い込み口をふさぐ可能性があるため取り除きましょう。

エアコンのおかしいときの対処方法

積雪によってエアコンが止まってしまった場合は、雪を取り除いたあとに電源プラグを抜くか、ブレーカーを切ってからもう一度入れなおし、リモコンで再度運転を開始すると良いそうです。

また、トラブルのもうひとつの原因でもある「霜取り運転」とは、室外機に付着した雪や氷を溶かすための運転のこと。雪などを解かすために、本来は室内を温めるはずの暖気を室外機にまわすため、霜取り運転中は室内に暖かい風が出てこなくなります。

このため暖房が壊れたと勘違いしてしまいがちです。霜取り運転によって暖かい風が一時的に出なくなっても、霜取り運転開始からしばらくすると霜が溶けてなくなり、通常の暖房運転が再開します。