阪急電鉄は7日、京都線(京都本線・千里線・嵐山線)のダイヤ改正を2019年1月19日に実施すると発表した。大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)も阪急線と相互直通運転を行う堺筋線でダイヤ改正を行うと発表している。
京都線では土休日に観光特急「京とれいん」(6300系)を梅田~河原町間で運行しており、2019年3月には2編成目の「京とれいん 雅洛」(7000系)が運行開始する予定。これにより、「京とれいん」「京とれいん 雅洛」が1時間間隔で7往復運行されるダイヤとなり、梅田駅発車時刻は9~15時台の毎時32分、河原町駅発車時刻は10~16時台の毎時41分に統一される。ダイヤ改正に合わせて「京とれいん」の種別は「快速特急A」となり、停車駅は梅田駅・淡路駅・桂駅・烏丸駅・河原町駅で、5号線ホームに可動式ホーム柵を設置する予定(使用開始は2019年春頃)の十三駅は通過する。
「京とれいん 雅洛」の種別は「快速特急」で、停車駅は梅田駅・十三駅・淡路駅・桂駅・烏丸駅・河原町駅。なお、ダイヤ改正後、「京とれいん 雅洛」が運行開始する3月まで、一般車両による快速特急が運行されるという。
平日朝、淡路駅に停車する快速急行を増発
阪急京都線のダイヤ改正では、平日朝夕の通勤・通学時間帯を中心に、列車の増発や種別変更などによる混雑緩和・利便性向上を図る。
平日朝の下り(梅田・天下茶屋方面)は河原町駅を6時台に発車する快速急行(梅田行)と準急(天下茶屋行)を各1本増発。上り(河原町・北千里方面)は7時台に梅田駅を発車する河原町行の快速急行を1本増発するとともに、現行の通勤特急2本を快速急行に変更する。淡路駅に停車する列車の本数を増やし、快速急行の混雑緩和を図る。また、下り・上りともに(桂駅での待避をせず)長岡天神~河原町間の各駅に準急・普通を先着させることで、通勤特急・快速急行の混雑緩和を図るという。
また、京都本線では平日朝の上りにおいて、上新庄駅・相川駅・正雀駅で下車する学生の利用が淡路駅を8時台前半に発車する列車に集中することから、この時間帯に天下茶屋発正雀行の普通を1本増発する。淡路駅を8~10時台に発車する北千里行も列車本数を見直し、学生の利用が集中する8時台・10時台に1本ずつ増発し、9時台は2本減とする。
平日昼間時間帯には、梅田駅を発車する特急・準急・普通の順序を変更。一例として、12時台は現在、12時0・10・20・30・40・50分に特急、12時3・13・23・33・43・53分に準急、12時6・26・46分に北千里行の普通、12時16・36・56分に高槻市行の普通が発車しており、ダイヤ改正後も特急の発車時刻は同一だが、準急は12時6・16・26・36・46・56分発、北千里行の普通が12時2・22・42分発、高槻市行の普通が12時12・32・52分発に変更される。各種別の梅田駅での停車時間も延長され、ダイヤ改正後の停車時間は特急が7分30秒、準急が7分20秒、普通が6分0秒となる。
平日の17~21時台に河原町駅を発車する梅田行の通勤特急はダイヤ改正後、すべて茨木市駅で梅田行の準急と接続するダイヤに。この準急は次の快速急行より先に淡路駅に停車するため、同駅における千里線・堺筋線への乗継ぎ利便性が向上するという。
堺筋線天下茶屋駅、河原町行増発などで旅行客増加に対応
地下鉄(Osaka Metro)堺筋線も2019年1月19日にダイヤ改正を実施。現在、平日朝7時台前半に天下茶屋駅を発車する列車の大半が北千里行となっており、ダイヤ改正後は同時間帯の北千里行を減らし、高槻市行・天神橋筋六丁目行を増やすなどして行先ごとの運転間隔・本数の偏りをなくす。平日朝8時台に天下茶屋駅を発車する河原町行の列車も新設。平日朝9時台に天下茶屋駅を発車する列車のうち、淡路行を廃止する一方、高槻市行を現行の3本から4本、北千里行を現行の4本から5本にそれぞれ増便する。
土休日ダイヤにおいては、近年の旅行客増加を受け、天下茶屋発河原町行の列車を現行の22本から29本に増便。京都方面への利便性向上を図る。天下茶屋駅では土休日の昼間時間帯(10~18時)、ホーム・階段での利用者同士の交錯をなくし、スムーズな乗降を可能とするため、1番線ホームを降車専用、2・3番線ホームを乗車専用とする。