携帯電話の普及とともに、腕時計を着用するビジネスマンも少なくなりました。しかし商談中などあらたまった場面で、ポケットからスマートフォンを出して時間を確認するのはどうでしょうか。社会人としての自覚を持つならば、腕時計のひとつは必要です。
限りなく種類がある時計ですが、今回は若手社会人におすすめの、10万円以下で買える時計選びについて解説します。
まずはビジネスシーンで使う時計選びの基準です。
- 華美でない、飽きないデザイン
- 直径は40mm前後の大きさまで
- 厚さやボリュームは控えめに
- 本体素材は錆びないステンレス、チタン。ベルトも同素材かレザーベルト
スカーゲン・デンマーク シグネチャー・ブラック・レザー・ウオッチ
最初にご紹介するのは、究極にシンプルなテイストのスカーゲンの人気定番商品です。
ゴールドのマルフレームにマットなホワイトの文字盤、ローマ数字のダイヤルに基本の3針、3時の位置に並ぶロゴ。価格もお手頃な、飽きることのない永遠の定番品です。価格は19,000円。
セイコー・プレザージュ SARY051
デジタル時計が一般的な時代に、100年を超える機械式時計の正統派。日本が世界に誇るセイコーブランドです。ステンレススティール一体型ながら、表面の一部と背面からは精微な時計の細かな動きが観察できます。機械式だからこそできる遊びです。
飽きのこないデザインに充分な性能。同レベルのインポート商品と比較しても、その良心的な価格は驚きに値します。価格は40,000円。
ハミルトン ジャズマスター クロノクォーツ
シンプルなデザインよりも、都会的でモダンな時計が好みの方におすすめのモデルです。ステンレスのメカニックな雰囲気にゴールドのダイヤル表示。クロノ時計の多機能面もゴールドで囲まれた、まさに都会的なフェースです。
型押しレザーベルトとの相性も良く高級感があり、ビジネスシーンだけでなく休日の使用も可能な多様性も持ち合わせています。価格は84,000円。
シチズン アテッサ・エコ・ドライブ AT8040-57E
日本が誇る時計ブランドのひとつであるシチズン。ご紹介するのは、クロノグラフ機能(ストップウォッチ)付き電波時計です。電波時計とは、日本、中国、アメリカ、ヨーロッパで標準電波に対応し瞬時に現地時間に変更されます。海外出張の多い方にとくにおすすめの時計です。
時間の狂いはなんと10万年に1秒。厚さ9.7mmの薄型ボディはシチズンだけの「スーパーチタニウム」製で、ステンレスより40%軽く傷が付きにくいんです。そして縦3つ目のブラックフェースのクロノグラフデザイン。男らしさが映えます。価格ももちろん納得です。価格は100,000円。
オロビアンコ レッタンゴラ
最後にご紹介するのは、人と同じようなデザインは嫌い、個性的な時計でインパクトのある印象を、とお考えの方向きです。イタリアのデザイナーブランド・オロビアンコのレッタンゴラ。「レッタンゴラ」とは、長方形と時間の造語です。
長方形のスクエアフェースに独特の丸みのある柔らかいフェース。大きめのローマ数字の存在感が個性的です。電池を動力とするクォーツ式で、ベルトはフェースのカラーと共色のレザー。ブラウン、ブラック、ブルーの3色展開もオロビアンコらしいですね。価格も意外とリーズナブルで、長く定番なのもうなずけます。
気分を変えたい時の2本目の時計にも良いでしょう。時計を変えるのも気分転換につながりますよ。価格は25,000円。
毎日身に付ける時計は、体の一部のようなものになっていきます。朝に時計を付けた時の引き締まる気分、家に帰って腕から外した時の解放感。きっと、お気に入りの時計は、あなたのやる気スイッチになってくれるでしょう。
※価格はすべて税別。
筆者プロフィール: たかぎこういち
スタイルアドバイザー。タカギ&アソシエイツ代表。1952年大阪生まれ。若くして輸入服飾雑貨卸業を大阪で起業。その後1998年現フォリフォリジャパングループとの合弁会社取締役に就任して以来、アニヤ・ハインドマーチ、オロビアンコ、リモワ、マンハッタンポーテージ等の海外ファッションブランドを日本市場に紹介、成功させる。
また、「東京ガールズコレクション」「デザイナーズ&エージェント」など国内外のファッションイベントにも参画。現在は日本のビジネスパーソンのファッションリテラシー向上を目指して体系化したオリジナルの「6ポインツ・メソッド」を伝えるべく、「日経DUAL」「WEDGE Infinity」などへの記事執筆や文化服装学院、東京モード学園で講師としても活動中。
著書に「オロビアンコの奇跡」「LIKABLE GUY STYLING FILE」共に繊研新聞社刊「一流に見える服装術」日本実業出版社他。