シマンテックは12月6日、都内でノートン モバイルセキュリティ(iOS版)の最新バージョンの説明を行うともに、モバイルユーザーを中心とした意識調査を発表しました。最新の「ノートン モバイルセキュリティ」は一から作り直したという完全リニューアル製品。日本独自の機能として、パスワード管理ツール「ノートンIDセーフ」を製品画面から呼び出せる機能も備わりました。
価格は一年版が2,800円(公式サイト価格、税別)から。ライセンスを持っているユーザーは、App Storeでダウンロード可能です。
危険なWebサイトを警告
新しい「ノートン モバイルセキュリティ」(iOS版)には3つの機能が含まれています。
1つ目は、すべてのWebブラウザやSMSなどのアプリケーションの通信を確認してURL情報をチェックし、悪質なリンクやフィッシングリンク、潜在的に危険なサイトを警告する機能です。
従来は専用のWebブラウザのみ対象でしたが、今回は(暗号化通信を行わない)ローカルVPNという機能を使うことで、Webブラウザにとどまらず、メールやSMSアプリなどインターネット通信を行ってURLを表示するアプリならばすべて、警告が表示されるように進化しました。URL情報のみを利用するため、プライバシー情報は収集されないとの事です。
危険なWi-Fiアクセスポイントを切断
2つ目は安全なWi-Fiアクセスポイントの確認機能です。一般的なWi-Fiサービスと同じアクセスポイント名(ESSID)を使うのはもちろん、無料Wi-Fiサービスをうたう裏で、Webサイトの改ざんやフィッシングサイトへ誘導するような接続を検知します。この検知技術にはエンタープライズ向けのセキュリティ技術が使われているのが特徴です。
問題のあるWi-Fiアクセスポイントに接続した場合は、切断やVPN暗号化通信に切り替えます。ただし、ノートン モバイルセキュリティそのものには、VPN機能がありません。ノートンのVPN機能は、別途ノートンWi-Fiプライバシーが用意されていますが、他社のVPN暗号化製品も利用することが可能です。
古いiOSをチェック、最新版へアップデートを促す
3つ目はiOSのアップデートが提供されたその日から、アップデートを促す通知を行う機能です。古いiOSはセキュリティ上の問題が発生する場合があるといい、最新版へのアップデートが欠かせません。iOSのアップデート提供初日から更新を促します。
フリーWi-Fiは安全? キケン?
シマンテックは、2,266名のスマホ・タブレットユーザーを対象とした2018年7月の調査結果も合わせて発表しました。
街中でタダで利用できる「フリーWi-Fi」に関しては9割以上が知っていました。ユーザーにとっては、データ通信量の削減につながる一方、情報を盗まれるのではないかという不安や、Wi-Fiの安全性を判断する方法がわからないという声が多くあったといいます。ノートンとしては、スマートフォンのWi-Fi自動接続機能を使わないことや、オンラインバンキング・オンラインショピングなどにフリーWi-Fiを使わない事を推奨しています。