富士通ゼネラルは12月4日、無線LAN内蔵のルームエアコン「nocria X」(ノクリア エックス)シリーズを発表した。畳数別に8モデルを用意し、価格はオープン。推定市場価格は税別28万~41万円前後。2019年1月下旬に発売するモデルと、2019年2月下旬に発売するモデルがある。

  • nocria X

    nocria Xシリーズの2019年度モデル

nocria Xシリーズは、富士通ゼネラルのエアコンで最上位モデルにあたる。無線LANを内蔵し、インターネット経由でPCやスマートフォンのように機能拡張やプログラムのアップデートを実施して、日々成長するエアコンとなっている。

富士通ゼネラルが蓄積したエアコンに関するデータと、富士通研究所が30年以上研究している人工知能の技術を融合させた新しいAIを開発。学習・予測制御には、富士通のクラウド型AI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai(以下、Zinrai)」を活用している。

nocria XシリーズのAIが、普段の運転中に部屋の暖まりやすさや冷えやすさを学習する。また、運転中にユーザーが室温設定を変更するたびに、AIがユーザーにとっての「暑い」「寒い」を学び、似たような温度や湿度、人の活動量になったときは自動で設定温度を変更するようになる。

インターネット経由で日本気象協会の気象データを入手し、翌朝の冷え込みが厳しくなりそうなときや、熱帯夜が予想されるときに、起床時刻や帰宅時間に快適な室温となるタイマー予約をスマートフォン経由でユーザーに提案。ユーザーがAIの提案を認めると、学習した部屋の特徴に合わせて省エネ運転を行う。

リモコンは従来モデルから大きくデザインを変更。テーブルなどに据え置くことを想定し、平たい円筒形のデザインとした。有機ELのタッチディスプレイを搭載している。内蔵センサーにより、本体ディスプレイの上で手を左右に振るだけで、運転のオンオフが可能だ。温度調整などの細かな操作は、ディスプレイをタッチして行う方式で、室内機との通信にはBluetoothを採用した。エアコンのリモコンディスプレイに有機ELを用いたり、室内機との通信にBluetoothを使ったりするのは業界初だという。

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    リモコンのデザインを大きく変更している

室内機のデザインも一新。「親しみや安心を感じるカタチ」を追求して、前面パネルがロール状に見えるラウンドフォルムを採用した。

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    室内機は、前面が丸みを帯びた親しみやすいフォルムとなった

エアコン室内機の内部を清潔に保つ、富士通ゼネラルの独自技術「熱交換器加熱除菌」と「デュアルブラスター」は前モデルから引き継いでいる。熱交換器加熱除菌は、2018年度モデルと比べて運転時間を約半分に短縮した。

スマートフォン専用アプリ「どこでもエアコン」も用意。外出先からスマートフォンの操作で運転のオンオフ、運転内容の変更、電気代の確認などが可能になった。離れた場所に住んでいる家族がnocria Xシリーズを操作すると、スマートフォンに通知することもできるため、見守り機能としても活用できる。音声アシスタント「Amazon Alexa」や「Google Assistant」にも対応。Amazon AlexaやGoogle Assistantに対応したスマートスピーカーなどから、音声操作が行える。

nocria Xシリーズにおける畳数の目安は、「AS-X22J」が単相100Vで冷房6~9畳/暖房6~7畳。「AS-X25J」が単相100Vで冷房7~10畳/暖房6~8畳。「AS-X28J」が単相100Vで冷房8~12畳/暖房8~10畳。「AS-X40J2」が単相200Vで冷房11~17畳/暖房11~14畳。「AS-X56J2」が単相200Vで冷房15~23畳/暖房15~18畳。「AS-X63J2」が単相200Vで冷房17~26畳/暖房16~20畳。「AS-X71J2」が単相200Vで冷房20~30畳/暖房19~23畳。「AS-X80J2」が単相200Vで冷房22~33畳/暖房21~26畳となる。発売日は、AS-X22JからAS-X56J2までの5モデルが2019年1月下旬、AS-X63J2からAS-X80J2までの3モデルが2019年2月下旬の予定だ。