アイドルグループ・King & Princeの永瀬廉初主演の映画『うちの執事が言うことには』が、2019年5月17日から公開される。小説家・高里椎奈による原作はコミックス化もされ、シリーズ累計75万部を売り上げている人気作。英国帰りのメガネ男子で、社交界の名門・烏丸家の第27代当主となる主人公・烏丸花穎(永瀬)が、青年執事・衣更月蒼馬(清原翔)とともに、烏丸家を襲う難事件に立ち向かう、ミステリー色の強い物語となっている。
今回お邪魔したのは、5月に撮影が行われた、烏丸家内でのシーン。ロケ地となった山梨県庁・別館は1930年に竣工され、山梨県の有形文化財にも指定されている。ただでさえ重厚な雰囲気が伝わってくる建物に装飾が施され、社交界の名門である烏丸家の豪奢な雰囲気を作り出している。
この日撮影に参加したのは、本作の主演を務めるの烏丸花穎役の永瀬、執事・衣更月蒼馬役の清原、物語の鍵を握るミステリアスなキャラクター・赤目刻弥役の神宮寺勇太、そして先日発表となった優希美青と神尾楓珠。5月とはいえ猛暑が兆しを見せる中、撮影中は空調も切られ、ミニ扇風機が手放せない。
過酷な状況ではあるが出演者陣は仲の良い様子で、永瀬と清原のシーンでは、合間に談笑をする姿が。劇中ではまだ打ち解け合っていない2人だが、すっかり笑顔でじゃれあっている。永瀬も「クールなように見えて、意外と翔くんの精神年齢が僕らと近い」とコメントし、清原が「合わせてるんだよ」とジョークを飛ばすほどで、神宮寺も「2人とも、カットがかかった瞬間に密着する! ふざけあってるんですよ。役とのギャップが半端ない」と驚いていた。
また、赤髪で登場した神宮寺は、赤目役として思わせぶりな態度で衣更月と会話。一緒に階段を降りてくるシーンでは、何度も見え方を確認しながら、細かい調整が行われていた。神宮寺は自分の役について「謎を秘めている役なので、手の内をあまり明かさずにやっていきたい」と言及。「それが結構難しくて、謎が多いキャラを演じるのが初めてだったのですが、そのミステリアスな部分をみなさんに伝えられたらと思います」と意気込んだ。
撮影中の苦労は?
「色彩感知能力が高い」という設定の花穎だが、永瀬は「それが原因で、小さい頃トラウマになるようなことが起こった点なども踏まえて、演じています。あとは、彼自身の人としての温かさ、情に熱いというところはしっかり」とキャラクターを捉えていた様子。一方清原は「衣更月はクールに描かれている分、どこまで表情を出すのか難しい。出さないで終わっては、面白みもなくなっちゃうし」と苦労を明かす。
主従関係の二人だが、印象に残っているシーンを聞かれた永瀬が「僕が衣更月に怒る、というシーンは、色々な食い違いもあって、ほんまに大事に演じた」と答えると、清原は「僕も、そこは大事にした」と同意し、2人はハイタッチ。永瀬は「初めて衣更月に思いっきり感情をぶつけるというシーンなので、1番苦労しました」と振り返り、清原は「大変だったんですけど、すごく良いシーンになったんじゃないかな、と思ってます」と自信を見せた。
同じ質問をぶつけられた神宮寺は「この映画の唯一の胸キュンポイント。僕が廉に抱きつくシーン」をセレクトし、永瀬は「そこか!」と苦笑。神宮寺は「最初は、めちゃめちゃやりづらかった」と告白し、「ノリが軽いキャラだから絶対に戸惑っちゃいけないんですけど、恥ずかしくて(笑) 重ねていくごとに慣れていきました。普段はそういうフレンドリーさはないので……」と、本人曰く、外国人のような”What’s up ノリ”に手こずったという。
今回が映画初主演となった永瀬は「経験値的には全然ないので、気張らずに。皆さんからなんでも吸収する勢いでやってます」と真摯に語る。しかし「差し入れがめっちゃ求められる」と主演ならではのぼやき節を見せ、神宮寺から「屋台が来てない(笑)」、清原から「クレープ屋さんが来てない(笑)」とプレッシャーをかけられると、「それは無理! あんま期待はせんといて欲しい」と抗議。さらに「良い意味で、主演らしく振舞ってないかも。僕としては、支えたいなと思います」と真面目に語る神宮寺に、永瀬が「じゃあ、差し入れの方、支えてもらっていい?」とお願いするも、「少しくらいなら」とあしらわれるなど、和気藹々とした様子を見せていた。