ファーウェイ・ジャパンは11月28日、Mateシリーズの最新機種となるフラッグシップモデル「Mate 20Pro」を発表しました。市場想定価格(税別)は111,880円で、11月30日から発売します。さっそくファーストインプレッションをお伝えしましょう。

  • HUAWEI Mate 20Pro

    日本でもお披露目となったMateシリーズの最新機種「HUAWEI Mate 20Pro」。どんな特徴が?

外観とスペックをチェック

まずは外観をチェックしながら、主なスペックをおさらい。

画面は、約6.39インチ、画面比率19.5:9のOLED(3,120×1,440ドット)ディスプレイ。ベゼルが細く、両サイドはやや湾曲しています。サイズは約158(H)×72(W)×8.6(D)mmで、約6インチのiPhone XRと比較するとヨコ幅は3.4mm狭く、逆にタテは7.1mmも長い設計です。個人的には持ちやすく感じました。

  • HUAWEI Mate 20Pro
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  • 狭額縁のデザインで、ギリギリまでタッチパネルが迫っているのが分かります

SIMフリーモデルのカラバリは、ミッドナイトブルーとトワイライトの2色。鮮やかな色使いですが、派手というより落ち着いた配色です。なお、ソフトバンクから投入されるモデルは、ミッドナイトブルー、ブラック(ソフトバンク限定色)で展開します。

  • HUAWEI Mate 20Pro
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  • カラバリは、ミッドナイトブルー(左)とトワイライト(右)の2色。どちらもスタイリッシュな印象を受けます

背面には、Leica(ライカ)のトリプルカメラとともに、フラッシュを搭載。ありがちなタテ並びではなく、3レンズ+フラッシュが正方形に配置されているのもポイントです。

  • HUAWEI Mate 20Pro
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  • 3つのLeicaカメラ(広角:約4,000万画素、超広角:約2,000万画素、望遠:約800万画素)、およびフラッシュを搭載。このカメラユニット、ほんの少しだけ出っ張ってます

インカメラは約2,400万画素で、3D顔認証に対応。ファーウェイによれば、約0.6秒以内で高速にロック解除できるだけでなく、暗い部屋でも正確に認証できるとの説明でした。

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    ディスプレイ上部には3D深度感知カメラシステムを搭載。ノッチにはインカメラのほか、ドットプロジェクターなども搭載しています

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    側面の様子。電源ボタンだけワンポイントで赤いのが、なんともオシャレ

底面の端子はUSB 3.1 Type-Cです。イヤホンジャックは廃止されていますが、製品にはUSB-C to 3.5mmヘッドフォンジャックアダプターと、USB-Cハイレゾイヤホンが同梱されます。

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  • 上端と下端の様子。外部端子はUSB 3.1 Type-Cのみです

バッテリーは約4,200mAhと大容量になりました。ACアダプター(40W HUAWEI SuperCharger)を使って、30分で約70%まで急速充電できる仕様です。ワイヤレスチャージにも対応し、別売りの「15W HUAWEIワイヤレスクイックチャージ」が利用できます。

さらにユニークなのが、Qi規格のデバイスに対して、Mate 20 Proから給電できること。発表会のタッチ&トライでは、Mate 20 Proを使ってiPhoneに充電するデモが行われていました。

  • HUAWEI Mate 20Pro
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  • 15W HUAWEIワイヤレスクイックチャージで置くだけ充電(左)。また、Qi規格のデバイスに給電できます(右)。もちろんMate 20 ProでMate 20 Proを充電することも可能

注目の機能いろいろ

具体的な機能について紹介していきましょう。Mate 20 Proでは最新のKirin 980オクタコアCPUと、デュアルNPU(ニューラル・ネットワーク・プロセッシング・ユニット、AI専用プロセッサーのこと)を搭載。高い処理能力と機械学習によって、ユーザー体験を向上しています。

セキュリティ面ではイン・スクリーン指紋認証に対応。スリープ状態の端末をノックする(あるいは端末を傾ける)と、ディスプレイに指紋マークが表示されます。そこに指を合わせると、すぐにロックが解除される仕組みです。

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  • 画面に指を置くだけでロック解除できる、イン・スクリーン指紋認証に対応

どのくらいのスピードで認証できるのでしょう? その様子は動画でご覧ください。

【動画】音声が流れます。ご注意ください。

動画撮影に関しても、できることが増えました。例えば「AIカラー」で動画を撮ると、人物のカラーだけを残して背景をモノクロにして撮影できます。スマホ1台で、映画のような演出ができてしまうわけです。

端末に高い負荷がかかりそうですが、これをリアルタイムで処理できるスペックを搭載していることに驚かされます。このほか、背景を自然にぼかす「背景ぼかし」、ホラー映画っぽい演出のできる「サスペンス」なども利用可能。SNSに投稿したら注目を集めそうです。

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    AIカラーでは、被写体だけに「色」を残し、背景をすべてモノクロ化して動画を記録します

また、3Dライブメーカーというアプリでは、お気に入りのぬいぐるみを3Dスキャン+モデリングし、ARのキャラクターとしてリアルの世界に登場させられます。キャラクターは操作キーで自由に動かせて、一緒に写真や動画も撮れたりします。ブースの担当者によれば、人型の(顔、手、足が分岐した)ぬいぐるみであることが好ましいとのことでした。

  • HUAWEI Mate 20Pro
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  • お気に入りのぬいぐるみを3Dスキャンしてモデリング。すると、まるで命を宿したようにキャラクターが自由に動き出します

【動画】音声が流れます。ご注意ください。

カメラを向けるだけで、建物が何であるかを識別したり、重さを表示したり、食べ物のカロリーを瞬時に表示したり、オンラインショップで類似のものを検索したり……といった機能「AI Vision」も搭載。タッチ&トライ会場のデモでは、カメラをモン・サン・ミッシェルの写真にかざすと、ポップアップで建物の名前が表示され、それをタップすると旅行サイトに飛ぶデモを体験しました。

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  • りんごで試した様子。瞬時にカロリーと重さが表示され、果物を取り扱うネットショップがサムネイルで表示されました

ここまで、カメラ+アルファの機能を紹介してきましたが、ただ普通にシャッターを切っただけでも、Leicaレンズとカメラの高画質は十分に感じられます。色の作り方がハッキリしており、あらためて写真を撮る楽しさを実感できそうです。広角側は0.6倍の広さで撮れて、ズームは5倍まで対応。被写体には2.5cmまで接近してマクロ撮影を行えます。試しに発表会場の庭で、鯉の泳ぐ池を撮影してみました。

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    同じ場所から広角とズームで1枚ずつ撮影。手持ちのまま5倍ハイブリッドズームで撮影したら、ブレもせずノイズもない、キレイな写真が撮れました

カメラとAIを軸にして、全方位的に進化してきたMate 20Pro。価格の高さは気になるところですが、それに見合った仕上がりになっているのも事実です。ファーウェイでは、全国で体験イベントを開催予定です。Mate 20 Proに興味がわいたら、イベントで体験してみてはいかがでしょうか。

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    今冬の最注目モデル、Mate 20Proの体験イベントが全国で開催予定