ベビー用品ブランドのストッケは11月27日、二子玉川のレストラン「100本のスプーン」にて、食育をテーマにしたイベントを開催した。参加したのは子育て中、あるいは妊娠中のインフルエンサー約20名とその赤ちゃんたち。会場ではシェフによる離乳食がふるまわれたほか、専門家による講演も行われた。
ストッケのデザイン哲学とは
世界的なロングセラーにして、ストッケの代名詞とも言える「トリップトラップ」がテーブルの椅子として並べられた店内。登壇した同社CEOのジェイコブ・オスターハーブ氏は、それを念頭に「ストッケのデザイン哲学は、子どもと家族を一緒にすることにあります」と説明する。なるほど、座高を高くしたトリップトラップに座った子どもたちは皆、大人と同じ目線でテーブルについている。これなら、年端のいかない子どもも家族の団らんの輪に入れる。
一般社団法人スマートフード協会の浅倉利衣さんは「食事の席で、このように親子が見つめ合える環境があることは大事。家族で一緒にテーブルを囲み、健康的な食事を『美味しい』と感じる感覚を育んでいくことが、その子の将来の健康にも影響を与えます」と説明する。浅倉さんはかつて自身の忙しさのあまり、長女に孤独食をさせ、ストレスを増大させて偏食にさせてしまったという。そんな反省も口にしていた。
製品ラインナップを紹介
続いてストッケ マーケティング部の福岡久美子氏が、同社の製品ラインナップを紹介した。皿底にシリコンの滑り止めがついた安全仕様のプレートとボウル(ふた付き)、食べこぼしをキャッチするシリコン製のビブ、赤ちゃんがつかみやすい設計のスプーンとフォークなど、どれもよく考えられており、デザイン性も高い。この後、実際にこれらの製品を使った食事会が開催された。
厳選メニューに舌鼓をうつ
厳選された3つの離乳食レシピを紹介し、この日の参加者に提供したのはシェフの加藤孝さん。1品目は大人に向けてチキンミートボールのパンプキンシチューを、子ども(離乳食中期)に向けてはとりミンチとかぼちゃんおシチューと5倍粥を用意した。2品目は大人に白身魚とかぶのアクアパッツァ風を、子ども(離乳食後期)に白身魚とすりおろしかぶの蒸し煮と2倍粥を提供。3品目は大人に鮭と冬野菜の北欧風サーモンスープを、子ども(離乳食後期)には鮭と冬野菜のポタージュスープと2倍粥を振る舞った。
加藤さんは「口から得る情報に敏感な赤ちゃんだからこそ、離乳食にはうま味を足してください。かつお節や昆布からとった出汁をベースに離乳食をつくったら、食べ残す子どもが大幅に減ったという経験もあります」と説明する。その言葉にうなずき、メモをする母親の姿もあった。
最後にストッケ代表取締役の川原夏子氏が登壇。やはり自身の子育てを振り返った。
「急いで食事をして出かけたいのに、息子が食べてくれない。ふざけて遊んでばかりいる。そんなときに腹を立てたこともありました。でも、そうした時期はあっという間に過ぎ去ってしまいます。皆さん、子育てで本当に忙しい日々を送っている最中だと思いますが、貴重な今という一瞬を大切にしてください。そしてストッケの製品を活用することで、少しだけ家事の負担を減らせたら幸いです」