2018年も残すところあと1カ月。「平成最後の年末」がもうすぐそこまで迫ってきている。今年も無事1年を駆け抜けてこられたのも、上司や取引先など「お世話になった方」の支えが合ってこそ。そんな1年の感謝を込めて贈るのが「お歳暮」だが、これが意外と悩みのタネだったりする。
「何を贈ればいいのか分からない」、「毎年同じようなものになってしまう」と頭を抱える方も多いと思うが、今回そんなビジネスパーソンの悩みを解決すべく、贈り物のプロたちが集うイベントに参加してきた。ぐるなびが運営する秘書のためのサポートサイト「こちら秘書室」が都内で開催した「接待の手土産セレクション2019 第8回品評会」だ。
2014年からスタートしたこの品評会は、「こちら秘書室」の会員である現役秘書が全国各地の名店や事業者の出品した手土産を、さまざまな観点から評価するもの。今回全国から集まった約50店舗の中から、特にお世話になった方などに贈る際におすすめな5,000円~10,000円以下に絞って、編集部が選んだ商品をご紹介しよう。
L'ESPACE(レスパス)『ラ・メゾン・デュ・ベジート』
お歳暮は、相手の食卓を彩るようなものを選ぶことがポイントのひとつではあるが、今回紹介するのは、数滴垂らすだけで、普段の料理が上品な味へと変身を遂げる魔法のような野菜のオイル。恵比寿、日仏会館に店を構えるL'ESPACEの『ラ・メゾン・デュ・ベジート』(税込5,400円)だ。
原材料は菜種油と厳選された国産野菜、絶妙に調合されたスパイスのみ。シンプルな作りながら、キラキラと太陽の恵みを感じさせる装いは、温かみさえ感じるようだ。茹でたブロッコリーにさっと数滴垂らすだけで、いくつもの工程を経て丁寧に調理したかのような味わいに変化することに、試食した誰もが目を丸くしていた。
開発を手がけたのは、フランス料理アカデミー協会日本支部正会員の資格を持つ、同店の代表取締役・佐々木昭人さん。バックパッカーとして世界を巡った際に、あらゆる国と地域で、旨味を油の中に閉じ込めていたことに、この商品の着想を得たという。
料理のプロセスがこの1本に詰まっているということで、まさに究極の調味料だ。おすすめの使い方を尋ねると、カレー、ヨーグルト、紅茶など「なんでもいい」とのこと。「調味料の調味料」として使用することで、料理の味を格段にアップできるという。ビーガン(完全菜食主義者)の方でも問題なく、健康志向の方にも喜ばれる一品だろう。賞味期限は7カ月(製造日から)。
レストラン アピシウス『Cake au The APICIUS』
「めったに行けない場所」のギフトを贈り、まるでその場所に行ったかのような疑似体験を楽しんでもらうのもお歳暮の醍醐味のひとつ。政財界をはじめ、あらゆる食通をうならせてきたという1983年創業のフレンチレストラン『APICIUS』が、創業35周年を記念して製作したパウンドケーキ『Cake au The APICIUS』(税込5,940円)は、うってつけの一品だ。
東京・有楽町に店を構える同店は、フランス料理の名店として、2017年にはNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』にも取り上げられた注目店。もちろんドレスコードが存在する格式高いお店だが、その味の一端を自宅で楽しめるとなると喜ぶ方は多いだろう。
リンゴ・ビターオレンジ・バラ・ワイン・カカオの香りを付けた同店オリジナルのフレーバーティーを使用したケーキは、木箱を開けた途端にフルーティーな香りが鼻を通り抜け、食欲をそそる。
ふっくらとした食感とともに、ドライフルーツやバラの花びらのパリパリとした口当たりがアクセントとなり相性抜群。噛むほどに紅茶の香りが濃度を増して、上品な大人っぽい甘さとマッチして至福の時間を堪能できる。お茶やコーヒーはもちろん、お酒と合わせても香り負けしないため、幅広い層に贈ることができるだろう。
北のジビエ『エゾ鹿肉 ジビエセット』
お歳暮にお肉を贈る人も多くいると思うが、せっかくなら変わり種でインパクトを残してみるのはいかがだろうか? 北海道の天然エゾ鹿を加工した北のジビエ『エゾ鹿肉 ジビエセット』(税込7,776円)は、お酒との相性抜群の一品だ。
ジビエというと、クセが強く苦手な方も多いイメージがあるが、天然物は脂肪分が少なく高たんぱくなので、女性人気が高まってきているという。やわらかな口当たりで、噛むほどに濃厚な旨みが増し、男女ともにくせになること間違いなし。集まりの多い年末年始の心強い味方になるだろう。
横浜文明堂『極上金かすてら(P)2S10個入り』
贈る相手の好みが分からず頭を抱える方におすすめなのが、「カステラ1番、電話は2番~」でお馴染みの横浜文明堂『極上金かすてら(P)2S10個入り』(税込5,292円)。贈り物の定番中の定番だが、折り紙つきの味に加え、包装まで縁起物としての風格を漂わせているのは、さすがの一言だ。
文明堂といえば、卵黄を通常のカステラの2倍ほど使用した濃厚なコクと甘さが、数多くの舌を魅了し続けてきた。同商品では、10個に個分けされているため、手軽に食べやすく配りやすい。なんといっても金の装飾が目を引く化粧箱は、フォトジェニックで、若い世代に贈っても喜ばれるだろう。
5,000円以上になると一気に選択肢が増え、お歳暮選びに一苦労する方もいると思うが、裏を返せばマンネリ化しにくい価格帯ともいえる。ぜひとも今年のお歳暮選びの参考にしてもらいたい。
※金額はすべて2018年11月時点のもの