京浜急行電鉄は18日、羽田空港国内線ターミナル駅の開業20周年を祝う記念式典を開催した。2006年から京急電鉄のイメージキャラクターを務めるくりぃむしちゅーの上田晋也さん、有田哲平さんも出席した。
羽田空港国内線ターミナル駅は1998(平成10)年11月18日、羽田空港駅として開業。当時は現在の第1旅客ターミナルへの改札のみ営業していたが、2004年の第2旅客ターミナル開業に合わせて改札を新設。2010年の羽田空港国際線ターミナル駅開業に合わせ、駅名が改称された。現在、羽田空港国内線ターミナル駅の1日平均乗車人員は9万516人とのこと。
羽田空港は「京急にとって最も重要なエリア」
開業20周年の記念式典では、くりぃむしちゅーの上田さん、有田さんをはじめ、京急電鉄取締役社長の原田一之氏、羽田空港国内線ターミナル駅長の齊藤功司氏も出席した。
原田社長は「悲願の羽田空港乗入れから20周年を迎えることができ、大変うれしく思います。1902(明治35)年の穴守線開業当時は大運動場や海水プールがあり、1931(昭和6)年に東京飛行場ができ、戦争が終わって空港が接収され、変換後も空港までは延伸できませんでした。1998年に空港へ乗り入れられるようになり、羽田は京急にとって最も重要なエリアになりました」と挨拶。齊藤駅長は「節目の年に駅長ができることに喜びを感じています。初めて羽田空港国内線ターミナル駅を利用した人にも快適に感じていただけるように、気配りを目標にしています」と語った。
くりぃむしちゅーの2人は京急電鉄の制服を着て登壇。有田さんは「自分のことのようにうれしい」と話し、上田さんは「うちの子が、京急の広告に(上田さんが)出ているとわかるようになったんです。これからも京急さんにお手伝いできるようにしたい」と挨拶した。途中、上田さんが齊藤駅長の帽子を借りて被り、「偉くなった気分」と話して会場の笑いを誘う場面もあった。
原田社長はくりぃむしちゅーの2人をイメージキャラクターとして長年起用している理由について、「みんなに愛されるキャラクターだから」と話した。
品川~羽田空港間の所要時間を14分に縮められた理由は
京急電鉄が羽田空港への乗入れを開始して20年。最速の列車は品川~羽田空港間を16分で結んでいたが、現在は羽田空港国内線ターミナル駅まで14分で結ぶようになっている。この間に羽田空港国際線ターミナル駅が開業しており、同駅にも全列車が停車する。
品川~羽田空港国内線ターミナル間の所要時間短縮に関して、齊藤駅長によれば曲線制限速度の見直しや京急蒲田駅の重層高架化の完成により、「1駅分の速さを置き換えられた」のだという。原田社長はさらに、200mの引上げ線を第2旅客ターミナル側に設置し、次の電車が来た場合に奥に入れられるようにすることで増発を可能とする計画を話した。
記念式典の開催に合わせ、くりぃむしちゅーの2人は駅員の体験や駅構内放送のアナウンスの録音も行い、当日披露された。開業20周年を記念した駅名看板も製作され、品川駅・京急蒲田駅で掲出されたほか、羽田空港国内線ターミナル駅でもくりぃむしちゅーの2人によるサインが入った駅名看板を11月29日から掲出する予定となっている。