iPhoneが登場したばかりの頃は、長年パソコンを利用していてスマートフォンも使うようになったというユーザがほとんどでしたが、ふと周りを見渡すとパソコンにはほとんど触れたことがないスマートフォンユーザばかり。パソコン経験者にとっては当たり前の用語でも、スマートフォンが初めてのIT機器というユーザにとっては、意味もわからず使用している謎の言葉に聞こえても無理はありません。

ご質問の「アプリ」と「App」はまったく同じもの(プログラム=ソフトウェア)を指す言葉で、そもそもの「アプリケーションソフトウェア(Application Software)」を呼びやすくした略称/愛称です。アプリケーションとは「応用」の意味で、システムソフトウェア(iOSのようにハードウェアを動作/管理するインフラ的な役割のソフトウェア)と区別する目的で利用されてきました。

アプリケーションの意味は「応用」ですから、インフラ的ではないありとあらゆるソフトウェアを含みます。画像や写真を編集するものも、表計算やワープロのような仕事で利用するものも、ゲームや音楽再生といったエンターテインメント性が高いものも、すべてアプリケーションソフトウェアです。だから、Appleが運営する「App Store」であらゆるジャンルのソフトウエアが配布されていたところで、まったく違和感はありません。

アプリかAppのどちらで呼ぶべきかですが、英語をカナ読みしたものと英語から抜き出したものの違いですから、自分の好みで利用して構いません。ただ、「アプリ」という言葉は辞書に掲載されているほど一般化していますし、発音が同じ「Up」と聞き違えられると面倒ということもありますから、アプリでいいのではないでしょうか。もちろん、「App」で通用する人にはそれで差し支えありません。

  • アプリかAppか……そもそも「アプリ」って何でしょう?