ワコムは11月16日、同社の製品に実際に触れて試すことができる、常設体験型ストア「ワコムブランドストア新宿」を、新宿マルイ アネックス3階にオープンした。ここでは、同日行われたオープニングイベントのようすをお伝えする。
ワコム製品をじっくり試せる”体験型ストア”
16日にオープンした「ワコムブランドストア新宿」は、液晶タブレットをはじめとするワコムの全ての製品を、じっくりと納得がいくまで試すことができる。また、何かわからないことがあればスタッフへ気軽に質問したり相談したりできる、ワコム直営の体験型ストアだ。
「ストア」という名が付いてはいるものの、ここでは製品を購入したり注文したりすることはできない。店舗内に置かれているワコム製品を実際に体験し、気に入った製品があれば自宅や職場、あるいはスマートフォンなどからオンラインショップで注文するか、あるいは同社製品を取り扱う家電量販店にて購入する。いわば「ショールーム」的な役割と言っていいだろう。
創立35周年を記念。ユーザーとの対話を重視
オープニングイベントの冒頭で、ワコム代表取締役社長の井出信孝氏が挨拶および同店舗について説明した。井出氏によれば、同ストアはワコムの創立35周年を記念してオープンしたという。35年前、同社は新宿にあったアパートの一室でわずか2人から始まり、世界的な企業にまで成長した今でも、エネルギーの源泉はやはりユーザーと直接話すことだという。
同社は、2018年3月3日から4月15日まで、東京都江東区の清澄白河にてワコム製品を実際に体験できる場を期間限定で提供していたが、それが好評だったという。実際に触れるというだけでなく、ワコムのスタッフと直接話すことで来場者が製品を理解し、さらに「常設にしてほしい」という声も多かったことが、オープンのきっかけになった。
なぜ「新宿マルイ アネックス」で展開したのか?
「新宿マルイ アネックス」を選んだ理由について井出氏は、「丸井さんが展開するアニメ事業部が、アニメ製作やコンテンツ系のコラボなどを手がけられていて、ターゲットの親和性が非常に高いこと」だと明かした。 「ワコムブランドストア新宿」が入っている「新宿マルイ アネックス」は、アニメグッズ専門店の「アニメイト」をはじめ、コスプレ系やキャラクター雑貨など、アニメなどが好きな層をターゲットにした店が多く入居しており、マンガやイラストを描くユーザー層との親和性は高そうだ。
井出氏はもうひとつの理由として「丸井さんが目指している“ワクワクするような体験”を提供するという方向性が、ワコムと合致したから」だと述べた上で、同ストアが「ワコム×丸井のコラボ運営」であることを明かした。
ペンタブレットのように手で触れて使うタイプの製品は、「ネットショップで注文する前に試してみたい」という声が非常に多いそうだ。同ストアでは、ワコムの全製品を自分が納得できるまで試すことができるほか、店舗スタッフと色々な質問をすることができる。
さらに、プロ向けの製品などでは、「ユーザーの製作環境やワークフロー、ネットワーク環境などに適しているのかなどを、購入する前に店舗スタッフに相談してもらい、安心して選んでもらいたい」といのことだ。井出氏は、「ユーザーと店舗スタッフとの対話のなかで製品を磨き上げ、ユーザーの期待を超えるような体験を提供したい」と述べ、挨拶を締めくくった。
「売らないお店」で価値を体験、買うのはあとで
丸井グループの執行役員、青木正久氏は、“売らないお店”を同グループが進めていると話した。来館者が購入するだけでなく、「お店で価値を体験したあと、自宅などでネット注文してもらう」というスキームを考えているという。
ワコムのエグゼクティブ・バイスプレジデントのファイク・カラオグル氏は、ワコムブランドストア新宿について「ユーザーとのリアルなタッチポイント」を目指していると語った。また、「マンガやイラストを描いていたり、アニメや工業デザイン、ゲームなどの業界で働いていたり、あるいは趣味を形にしたい人々の力になりたい」と述べるとともに、「このワコムブランドストア新宿はそんな人々の情熱を形にできる場だと自負している」と語った。
オープン初日、体験コーナーは満席に
そして午前11時、井出氏、青木氏、カラオグル氏によるテープカットとともに、同店がオープンした。店内は開店前から列をなしていた来店者であっという間にいっぱいになり、液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 13」やペンタブレット「Wacom Intuos」などが当たる抽選会で盛り上がった。
ちなみに、同キャンペーンは18日まで実施中。ワコムの公式Twitterアカウント(@wacom_info_jp)をフォローの上、11月13日に投稿された「キャンペーンツイート」をリツイートして、そのスマホ画面を「ワコムブランドストア新宿」スタッフに見せると、毎日先着100名、3日間合計300名に、液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 13」やペンタブレット「Wacom Intuos」を含むワコム製品やノベルティが当たる抽選会に参加できる。
店内には、スタイラスの「Bamboo Solo」(税込2,160円)から、11月2日に発売されたばかりの31.5型4K液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 32」(税込397,440円)までのワコムの全製品が、実際に試せる形で展示されている。また、Bambooスマートパッドシリーズ、あるいはBambooスタイラスシリーズを試すためのiPad AirやiPad miniも用意されている。
また、ペンタブレット製品には、「Adobe Photoshop」、「Adobe Illustrator」、「セルシス Clip Studio」という3種のアプリケーションがインストールされており、今後要望があれば追加していくということだ。
店舗には毎日2〜3名のスタッフが常駐し、来店者の質問や購入相談などに対応するという。仕事や趣味でワコム製品を使っているユーザーはもちろんのこと、「液晶タブレットを買い換えたい」「これから液晶タブレットを使ってみたい」、あるいは「iPadで使えるスタイラスが欲しい」という人は、いちど新宿マルイ アネックス3階にある「ワコムブランドストア新宿」に足を運び、実際に製品を試してみるといいだろう。同店の営業時間は、11:00〜21:00(日・祝は20:30まで)となっている。
同店で実際に試せる製品ラインナップは以下のとおり。
■液晶ペンタブレット <Wacom Cintiq Proシリーズ>
- Wacom Cintiq Pro 13
- Wacom Cintiq Pro 16
- Wacom Cintiq Pro 24
- Wacom Cintiq Pro 32
■クリエイティブタブレット <Wacom MobileStudio Proシリーズ>
- Wacom MobileStudio Pro 13
- Wacom MobileStudio Pro 16 (CPUとメモリが異なるモデルを展開)
■ペンタブレット <Wacom Intuos Proシリーズ>
- Wacom Intuos Pro Small
- Wacom Intuos Pro Large
<Wacom Intuosシリーズ>
- Wacom Intuosベーシックモデル
- Wacom Intuos (それぞれSmallとMedium展開)
■その他 <Bambooスマートパッドシリーズ>
- Bamboo Folio
- Bamboo Slate (それぞれsmallとlarge)
<Bambooスタイラスシリーズ>
- Bamboo Solo
- Bamboo Duo
- Bamboo Tip
- Bamboo Fineline
- Bamboo Sketch
- Bamboo Ink