iPhoneに登録したSuicaで電車に乗ったはいいものの、降りるときに電源オフでSuicaが使えないという状況でしょうか? 自宅の最寄り駅まであと少し、せめて5分持ちこたえてくれ……という祈りも虚しくバッテリー切れからの電源オフ、さあどうなるか。
iPhone XまでのApple Pay対応モデル(iPhone 7/7 Plus/X)でいえば、改札を出ることはできません。改札出口の係員に申し出て、乗車駅から降車駅までの精算を行います。登録しているのがSuica定期券であっても精算は必須です。支払いは現金のほかSuicaやPASMOなどの交通系ICカードを利用できますから(鉄道会社により異なります)、心配いりません。後日、精算時に渡された紙片を持ち窓口へ申し出れば、改札入場時のデータも消去できます。
このように、iPhoneのバッテリーが切れても改札から出られなくなることはありませんが、かなり面倒な事態になります。バッテリー残量が怪しくなってきたら、低電力モードに切り替えるなり極力iPhoneの利用を控えるなりして、せめて降車駅まで電源を維持しましょう。
ここではSuicaで説明しましたが、Apple Payが利用できなくなることは他のカード/電子マネーについても同じです。iPhoneの電源がオフになると、内蔵のFelicaチップが動作しなくなるため、Apple Payによる決済はすべて失敗します。
ところで、2018年秋発売のiPhone XS/XS Max/XRには、新たに「予備電力機能付きエクスプレスカード」機能が追加されました。バッテリー切れのあとに有効化される機能で、手動で電源オフしたときには利用できませんが、バッテリー切れに陥っても最大5時間はSuicaなどApple Payを利用した決済が可能になります。とにかくバッテリー切れが怖い、という場合はiPhone XS/XS Max/XRへの機種変更を検討してみては?