ニュースを見ていたら、政治家が「もっとドラスティックな改革を!」と強い口調で言ってたけど、どういう意味?
そこで今回は、ビジネスシーンにおける「ドラスティック」の意味や使い方について解説します。
ドラスティックの意味
「ドラスティック」の意味は、「徹底的で激烈なさま」「やり方などが、思い切ったものであるさま。過激」です。
「ドラスチック」と表現されることもあります。ビジネスシーンでは、主に「改革的な」「思い切った」「急激な」「過激な」という意味で、根底を覆すほどの大きな変化・改革が起きる場面で用いられます。
ドラスティックの使い方
ドラスティックの使い方には、少々注意が必要です。
まずは、「頻繁に使用するような言葉ではない」ということです。前述のとおり、ドラスティックは、根底を覆すほどの大きな変化や改革が起きるときに用いる言葉です。
ゆえに、ちょっとした変化などに対して使うものではありませんので、多用しないようにしましょう。
また、「人に対して使わない」という点も注意しなければなりません。
ドラスティックには「非常に大胆な」「過激な」といった意味があることから、自分としては、「随分と大胆な発言だね」と褒めたつもりで言ったとしても、相手や周囲の人には「随分と過激な発言だね」と批判したように伝わってしまう可能性もあります。
人間関係にも影響してしまいますので、人に対しては使わない方が無難でしょう。
とはいえ、ドラスティックという言葉には、本来悪いニュアンスはありません。
例えば、会社が何十年と貫いてきた方針を180度転換させようと強く主張したり、経営陣を一掃しようと提案したりすれば、当然「何を考えているんだ!」「とんでもない事を言い出して」などと批判する人も大勢いるでしょう。
しかし、経営状況が長く低迷している中において、このようなドラスティックな改革が、時に企業を救うことがあるのも事実です。
つまり、ドラスティックな改革は、単なる反逆ではなく、会社が良い方向に「成長」「進化」することを目的とした非常に前向きな言葉なのです。
そのため、経営が急激に悪化したときなど、悪い方向への表現に「ドラスティック」を用いるのは相応しくありません。
ドラスティックの根底には、物事を良い方向へ導こうとする強い想いがあるということを覚えておくと良いでしょう。
ドラスティックの例文
・非常にドラスティックな改革案だが、後々評価されるはずである。
・かなりドラスティックな戦略ですね。
・ドラスティックな人員削減により、大幅なコストダウンに成功した。
・政府は、ドラスティックな改革を打ち出した。
・この際メンバーをドラスティックに入れ替えてみてはどうだろうか。
・観客が驚くようなドラスティックな仕掛けを考えよう。
外国人から見た日本人と言えば、「大胆な発言や行動が苦手」「対立を避けようとする」「NOと言えない」といった印象が強いのではないでしょうか。
対立を避けることで成功を収めてきたという人もいると思いますが、企業のグローバル化が進む現代、さまざまな思想を持つ外国人と仕事をするには、今までのやり方が通用しないことも出てくるでしょう。
ビジネスを成功に導くには、時にドラスティックな発言や行動が必要なのかもしれませんね。