ゆりかもめは11日、新型車両7500系の営業運転開始に合わせ、豊洲駅で出発式を開催した。既存の7200系の置換えとして導入を進め、第1編成が今年度デビュー。2020年8月までに計8編成が導入される予定となっている。
新型車両7500系の製造は三菱重工。7300系で採用したオールロングシートやバリアフリー設備などを受け継ぎつつ、利便性・快適性をより向上させた車両となる。デザインコンセプトは「ブルー・ウィンド」とされ、車体前面のフェイスガードやフェイストップ、妻面などにアクセントとして青色を採用。有人運転・無人運転を識別するために新設された自動運転灯も、無人運転時の先頭は青色に発光(後部は赤色に発光)する。
1編成(6両編成)あたりの定員は306名、うち座席定員は116名。前面窓の映り込みを低減することにより、車両先頭部の眺望を向上させている。車内フリーWi-Fiを導入し、すべてのドア上部に案内表示および広告画面(2画面)を設置したほか、送風機を新設(2台/両)することで、とくに混雑しやすいドア付近の車内空調の改善を図った。吊り手を増設し、ドア付近の握り棒も形状を変更。車いすスペースの手すりの二段化に加え、車いすスペースがわかりやすいように床面にも掲示を行う。
出発式で登壇したゆりかもめ代表取締役社長の櫻井務氏は、新型車両7500系に関して「現在の主力車両である7300系の優れたデザインを継承しつつ、車内空間の快適性も向上させています。2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会までに全8編成48両の導入を進め、7300系と合わせて新型車両26編成の体制にしていきたいと考えています」と述べた。この日は公募で選ばれた約100名の出発式参加者(親子グループ)の中から、小学生ら4名を1日駅長に任命。櫻井社長と1日駅長、ゆりかもめキャラクター「ゆりも」も加わり、新型車両のデビューを祝うくす玉開きが行われた。
9時34分頃、豊洲駅1番線ホームに新型車両7500系が入線。車体前面にはデビュー記念のヘッドマークが掲出された。出発式参加者らが乗車した後、9時54分頃に出発合図とともに豊洲駅を発車。先頭車の展望席にはこどもたちが集まり、開場間もない豊洲市場をはじめ、車窓の風景を楽しんでいた様子だった。新型車両7500系は有明駅まで出発式参加者らを乗せて走行し、同駅10時2分発の新橋行から一般の営業列車として運転開始した。