iOSに標準装備の『ボイスメモ』は、iPhoneに内蔵の小型マイクを使い周囲の音を録音できるアプリです。マイクを接続するなど事前準備は必要なく、ただ起動して赤いボタンをタップすればOK。内蔵ストレージに空きがあるかぎり、周囲の音を記録できます。マイクの指向性が低いため、離れた場所の音を狙って録音することは苦手ですが、周囲が多少騒がしくても人間の声をしっかり残せます。
この『ボイスメモ』には再生機能があり、録音した内容をiPhoneの内蔵スピーカーやイヤホン(Bluetooth接続含む)で聴くことができます。スライダーをドラッグすれば、任意の位置から再生することも可能です。
しかし、iOS 11の時点では"ながら聞き"ができません。録音したファイルを聞きながら他のアプリで作業する、といった使い方には対応しないのです。録音しつつ他のアプリを操作する"ながら録音"ができるにもかかわらず、再生に関してはバックグラウンドで実行できないのです。『メモ』アプリに貼り付けて再生するなどの裏ワザもありますが、なんとも面倒ですよね。
『ボイスメモ』だけでながら聞きを可能にする方法は……実は存在します。しかもとても簡単、iOS 12にアップデートすればOK。iOS 12の『ボイスメモ』はバックグラウンド再生に対応しているからです。録音した会議の様子を聞いて『メモ』アプリで議事録を作成することも、iOS 12の『ボイスメモ』であれば難なくこなせます。
再生を開始したあとは、コントロールセンター右上に表示されている再生コントローラから操作することもできます。15秒単位でフォワード/バックスキップできるボタンも用意されているので、聞き逃してしまった箇所をもう一度再生することも容易です。『ボイスメモ』をよく利用するという場合は、ぜひ試してみましょう。