米GoogleがAndroid用ストレージ/ファイル管理アプリ「Files Go」の名称を「Files by Google」に変更、デザインを刷新したアップデートの提供を開始した。Googleのサービスが統合されたAndroidの標準アプリに採用される可能性が指摘されている。

Filesは、ファイル管理だけではなく、限りのあるモバイルデバイスのストレージを有効に使えるようにするツールだ。昨年12月に正式版の提供が始まり、月間アクティブユーザーが3000万人を超える人気ツールになっている。

機能の詳細を紹介すると、Googleのモバイルビジョン技術を用いて、ユーザーが使ったことのないアプリ、重複しているファイル、不要と思われるコンテンツ、キャッシュといった削除できる可能性のあるデータを提案し、ストレージを空ける作業をインテリジェントにサポートする。ユーザーはリストを確認して、数タップで空きスペースを広げられる。他にも、HDビデオのような容量を占有するファイルを内蔵ストレージからSDカードに移動させたり、またバックアップしておきたいファイルをGoogleドライブや他のクラウドストレージに保存しておく機能も用意されている。高速でスマートな検索機能を備えており、ファイルは「画像」「ビデオ」「オーディオ」「書類」「ダウンロード」「アプリ」などに自動的にカテゴリー分けされ、例えば画像の場合は「スクリーンショット」「カメラ撮影」「過去1週間から」というようにフィルターしながら目的のファイルに素早くアクセスできる。キーワード検索もサポートする。オフラインファイル共有も備えており、Filesアプリを備えたデバイス同士で、最大480Mbpsのスピードでファイルを転送できる。

新デザインは、Files Goの機能はそのままに、ファイルの取り扱いについてユーザーがより的確に判断できるようにUXを改めた。Filesは元々、ストレージ容量が小さい低価格デバイスをターゲットにしたツールで、そのためFiles Goという名称にした (低価格デバイス向け軽量版Androidが「Android Go」という名称)。しかし、これまでの利用データで、成熟市場を含むグローバル規模で、また低価格デバイス以外の幅広いデバイスでも利用されていることが明らかになり、Files by Googleに製品名を変更した。

Androidには「Files」という同じ名前のファイル管理ツールが標準アプリに含まれるが、機能は基本的なファイル・ブラウジングおよび検索にとどまる。PixelデバイスにFiles by Googleをインストールすると、アプリウィンドウに「Files」という名前のアプリが2つ並ぶことになる。このままではユーザーが混乱するため、Googleサービスが統合されたAndroidのファイル管理ツールをFiles by Googleに置き換えるのではないかと予想されている。