人気のポケモンGOに「いつでも冒険モード」という新機能が用意されました。これまでは、アプリを起動していないと歩行距離がカウントされず、タマゴのふ化や(相棒にしたポケモンの)アメをもらうことができませんでしたが、新機能を有効にすればアプリを起動する必要がなくなります。ポケモンGOを起動していなくても、歩行距離を積算することが可能になるからです。

この新機能、ポケモンGOユーザ以外にも興味深い働きがあります。iPhone内蔵のモーションセンサーで取得した情報を統括するアプリ『ヘルスケア』と連携し、ポケモンGOに利用するのです。歩数や移動距離を測定するアプリはたくさんありますが、この方法を使うアプリはまだ少数派。バッテリー節約につながるのかどうか、気になるところです。

『ヘルスケア』が管理する歩数などのデータは、iPhoneに内蔵のモーションコプロセッサ(各種センサーを束ねる補助プロセッサ)が取得したものです。モーションコプロセッサはiPhoneの電源がオンのときには常時稼働し、ごくわずかな電力消費量で歩数などのヘルスデータを記録し続けます。従来は自ら歩行距離を測定していたポケモンGOですが、「いつでも冒険モード」では歩行距離の測定をシステムに委ねるため、移動中にアプリを起動しておかなくてもよくなったというわけです。

単純に考えると、アプリ(ポケモンGO)を起動する時間が短くなるぶん、バッテリーの節約になることは確かでしょう。ポケモンGO公式サイトのサポート情報にも「端末のバッテリーに大きな影響を与えることなく、相棒ポケモンのアメを獲得したり、タマゴを孵化させることができます」と書かれています。とはいえ、つねに位置情報サービスを有効にするなどの消費電力量が増える要素もありますから、劇的に減るというわけではなさそうです。

  • ポケモンGOの新機能「いつでも冒険モード」は、歩行距離の測定をシステムに委ねることでアプリの起動を不要にしました