お笑いコンビ・サンドウィッチマンが、1日に放送されたフジテレビ系番組『直撃!シンソウ坂上』(毎週木曜21:00~)に出演し、東日本大震災直後のラジオ番組『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)の特別番組について語った。

サンドウィッチマン

サンドウィッチマンの伊達みきお(左)と富澤たけし

2011年3月11日に起こった東日本大震災。当時、東北でのレギュラー番組の撮影で宮城・気仙沼市でロケを行っていたサンドウィッチマンは、撮影の合間に被災した。

その後、バラエティ番組が自粛ムードの中、サンドウィッチマンは3月18日に『オールナイトニッポン』の特別番組に出演した。オファーの理由を同局の冨山雄一プロデューサーは「『オールナイトニッポン』でも震災から3~4日は災害報道でニュースをやっていたんですけど、サンドさんが募金活動を表明されて、東日本大震災に対してラジオとしてメッセージが届けられるんじゃないかと思った」と明かした。

サンドウィッチマンへのオファーは放送の前日だったというが、承諾したことで実現。東北放送も「『サンドウィッチマンのオールナイトニッポン』だったらぜひ宮城県内で放送したい」と急きょ放送を決めた。

伊達みきおは「僕ら体育館とか避難所を見ていたので、ラジオ聴きながら寝ている人とか。ああいう方にも久しぶりにバラエティ番組、オールナイトニッポンが入るんだなと。じゃあちょっと俺らやろうかと」と出演を決めた理由を語る。

しかし冨山氏は「サンドウィッチマンのお2人もどうやって被災地に向けてメッセージを届けるか、2時間の放送はかなりハードルは高いので、強張っていたような印象があります」と明かす。特に2人は番組のオープニングで、被災者に寄り添う言葉を発するべきか、「笑い」を届けるためショートコントからスタートすべきか悩んでいたようで、伊達も「寸前まで悩みましたね。今までの仕事で一番難しかったかもしれないです」と振り返った。

しかし伊達は放送直前に「俺達の仕事」と題したブログを更新し、「俺達の仕事は芸人です。人を笑顔にさせてナンボの世界に14年います」と決意を述べ、最終的に番組はショートコントからスタートした。

伊達は「特に避難所で聴いている人もいたので、なにかにリンクするような言葉は避けないといけないなと」と明かし、富澤たけしも「一方じゃない、全国で聴いている人もいるので、そのバランスはどうしたらいいのかなという」と、放送での難しさを振り返っていた。