2017年にデビューした新進気鋭の声優ユニットRun Girls, Run!。現在、大阪・宮城・東京をまわる1stライブツアーの真っ最中の彼女たち。2019年1月に開催される「ANIMAX MUSIX 2019 OSAKA」の出演も決まり、いま勢いに乗っている声優ユニットだ。
そんなRun Girls, Run!が10月31日にリリースした3rdシングル「Go!Up!スターダム」は、彼女たち自身も声優として出演しているTVアニメ『キラッとプリ☆チャン』の第3クール主題歌となっている。今回はシングルやツアーの話はもちろん、デビューから1年経って見えてきたもの、そして今後の活動についてじっくり話を聞いた。
Run Girls, Run!らしい楽曲に
――まずは撮影お疲れ様です。今回はジャンプするシーンもあって、躍動感あふれる撮影になりましたね。
林 Run Girls, Run!(以下:ランガ)らしさを出せたかなって思います。「Go!Up!スターダム」はスターダムに駆け上がるという意味もあるので、楽曲の表現も同時にできたかなって。実はジャケ写でも3人ジャンプしているんですよ。
――そうだったんですね! では、その「Go!Up!スターダム」を最初に聴いた印象からお聞きできればと。
林 キラキラしていて、ランガの中でも新しい曲だなと思いました。「プリティーシリーズ」って元気な曲が多いんですけど、この曲はどちらかというと少女漫画っぽさがあって、懐かしさを感じましたね。歌詞も、仲間とともにスターダムに駆け上がるという前向き内容で、『キラッとプリ☆チャン』らしいなって。
森嶋 そうそう。『プリ☆チャン』を観てくれている方やランガを応援してくれているファンへの応援ソングみたい。たくさんの人を元気づけられるような曲になるんだろうなって思いました。
厚木 私も、小さいときに観ていた女の子向けアニメの楽曲を思い出しました。「プリティーシリーズ」の「みんな友だち」とか「夢を見る素敵さ」に、ランガの元気や勢いの良さ、格好良さが加わっていますね。
――レコーディングはいかがでした?
林 サラッと終わりました。
森嶋 スムーズだったよね。
林 前回の「キラッとスタート」は、「もっと元気よく」、「もっとキラッと」と言われていたんですけど、今回は「素晴らしい」って。最初から「キラッと」を搭載していたからかも。
厚木 「Go!Up!スターダム」は疾走感のある楽曲なんですけど、その勢いの良さそのままにレコーディングが進んでいきました。
――ランガらしく勢いのある楽曲だからこそ、レコーディングもスムーズに。
森嶋 たしかに、自分たちに馴染んでいたからかもですね。
――では、印象に残っている歌詞やお気に入りのフレーズは?
林 私は2番のAメロでもっちーが歌っている、"きみと 出会えなかったら あきらめてしまったかもね My dream"がすごい好きなんです。TVアニメでは私が演じている(桃山)みらいが(萌黄)えもとふたりで「プリ☆チャン」デビューをするんですけど、それはふたりが出会えたからなんです。励まし合って、背中を押していたから。ふたりが出会えなかったら、夢を諦めていたかもしれない。この歌詞を読んだときに、みらいとえもだと思いました。私たちの楽曲に反映されていたのが嬉しかったです。えもく感じました。
森嶋 めっちゃいい話だね。もっと大切に歌わなきゃ。
林 ここ、私も歌いたかったもん。
森嶋 任せて。はやまるの気持ちを背負って歌うね。私は、タイトルにも入っている"Go! Go Up! Go Upスターダム!"の掛け声部分です。普通にも歌ったし、ガヤっぽくも歌ったんですよ。
厚木 私はDメロの"声が震えそうだって(私がいるから) 自信のない時だって(私がいるから)の部分。私たちも3人で、「プリ☆チャン」アイドルも3人組ユニットで活動していてる。ミラクルキラッツもメルティックスターもユニットで問題が起きたときに、それぞれが支え合っている。そこが"私がいるから"と表現されていて、『プリ☆チャン』らしくて素敵だなって思いました。
緊張と不安の『プリパラ』『プリ☆チャン』オータムライブ
――TVアニメ『プリ☆チャン』では、林さんがみらい、厚木さんが(青葉)りんか、森嶋さんが(紫藤)めるを演じています。それぞれ自分が演じているキャラクターについての印象を教えてください。
林 みらいはひとことで言うと「いい子」です。演じていて私とぜんぜん違うところがあって、みらいは私よりもポジティブなので、みらいのことば一つひとつに「すごいな」と思っています。あと、子どもっぽく見えて、結構大人っぽいんですよ。えもとりんかのミラクルキラッツ3人で山登りする回で、ふたりが衝突してしまうんですけど、みらいがどちら側にもつかずに「そんなことしてたらキラッとした番組を配信できない」と言うんです。
――第20話「ヤッホー!山のぼってみた!」ですね。
林 みらいは自分がうまく「プリ☆チャン」を配信したいんじゃなくて、みんなが楽しめるようなことをしたいんですよ。回を重ねていくごとにみらいが好きになっていきます。
厚木 私が演じているりんかは「変化がある女の子」だと思いました。最初はただのみらいちゃんとえもちゃんのクラスメイトだったのが、「プリ☆チャン」を通してふたりと仲良くなって、マネージャーになって、さらにアイドルデビューをしてミラクルキラッツとして活動していく。優等生だけど自分を表現するのが得意じゃなかったのに、マネージャーをはじめてから脚本や作詞、カメラと自分の良さを出せるようになってきました。
――りんかの「踏み出せばきっと花開く」という自己紹介は、とても自分を表しています。
厚木 そうなんです。私もりんかちゃんのアフレコをするにあたって、どういう風に演じていくか悩んでいたんですけど、りんかちゃんが変わっていくごとに、どういう子なのかが見えてきました。キャラクターと一緒に自分自身も変化していったなって思います。
森嶋 めるちゃんは帰国子女で、元気ということばでは表せない「ハチャメチャな女の子」です。同じメルティックスターの(赤城)あんなや(緑川)さらに対する発言や行動も純粋でメンバー想い。私もまっさらな気持ちで演じなければいけないと思っています。あと、毎回大食いするシーンがあるんですけど、そういうところも面白いキャラクターですね。
――9月にはRun Girls, Run!としても、各キャラクターとしても出演したライブツアー「プリパラ&キラッとプリ☆チャンAUTUMN LIVE TOUR み~んなでアイドルやってみた!」がありましたね。
林 緊張した……。ランガで出演したシーンは覚えています。「プリマ☆ドンナ?メモリアル!」も初披露だったんですけど、お客さんが「レイボーライブ!」とか掛け声を入れてくれたのが印象的でした。みらいとしてステージに立ったときは記憶がないんです。ステージに立っていたのは、私じゃなくてみらいだったのかなって。
厚木 私もこれまで『プリパラ』のライブを観に行っていたんですけど、まさか自分がそのステージに立つ日がくるなんて……。オープニングアクトとしてランガが出演するなんて大丈夫かなって思っていました。でも、いざ始まってみると楽しむことに集中できたかなと思います。「キラッとスタート」もリリイベなどでたくさん歌ってきた曲ですし、これまで温存してきた秘密兵器のような「プリマ☆ドンナ?メモリアル!」も掛け声がたくさん聞こえてきて、うれしかったです。
――りんかとしても初のステージで。
厚木 りんかちゃんは、みらいちゃんとえもちゃんがステージに立っている姿を観て、「私もあんな風にキラッとしたい」という想いを秘めていた子だったので、私もその気持ちを自分に取り込もうと必死になっていました。しかも私の前が「Play Sound☆」(あんなとさらの楽曲)だったので、私ひとりで立てるんだろうかって不安で……。それでも私はりんかちゃんだから、憧れていたステージに立てるんだからって気持ちを持って挑みました。
森嶋 私は東京公演のみメルティックスターとしても出演したんですけど、緊張とプレッシャーがありました。あんなとさらを演じているのは芹澤(優)さんと若井(友希)さんという大先輩なので、おふたりについていけるかなって不安でしたね。ステージ前もおふたりに助けられて、「ここはこういう演出にしよう」、「がんばろうね、楽しもうね」って。自分を輝かせてくれるのはめるちゃんしかいないと思っていたので、自信を持ってステージに立つようにしました。