日本シグマックスはこのほど、「ランニングフォームに関する実証実験」についての調査結果を発表した。調査対象は、月20km程度のランニングを週1~2回行っている30代~40代の男女31名の初心者ランナー(男性17名、女性14名)。調査日は2018年8月25日。

  • 「ランニングフォームに関する実証実験」約半数が歪みありと診断された

    「ランニングフォームに関する実証実験」約半数が歪みありと診断された

実験を監修した「湘南ベルマーレ スポーツクラブトライアスロンチーム」のヘッドコーチを務める中島靖弘氏は、実験結果から全参加者の半数以上が足首、膝、股関節、腰などにいわゆる歪みがあり、その影響でランニングフォームに悪影響を及ぼしていると指摘した。そのうち約半数が「自身の身体の歪みに自覚なし」であることがわかった。歪みの原因としては、日常生活の姿勢の悪化や癖による筋肉バランスの悪化などだという。

  • 約半数が「自身の身体の歪みに自覚なし」と回答

    約半数が「自身の身体の歪みに自覚なし」と回答

また、参加者へのアンケートによると「ランニング時に疲れやすい/痛む部位」として最も多く挙がったのが「膝」(53%)と回答。身体の土台となる足元の歪みが膝や腰を含む身体全体の歪みの原因になっていることがわかった。歪みから生まれる身体のアンバランスさが、走る動作にも悪影響を及ぼすほか、ランニング時の疲労に大きく影響するとのこと。

  • 「ランニング時に疲れやすい/痛む部位」は膝が半数

    「ランニング時に疲れやすい/痛む部位」は膝が半数

中島氏によると、ランニング動作の中で、着地の瞬間は体重の3~4倍もの負荷がかかるという。そのためランニングシューズ選びも重要となるが、シューズを選ぶ際に重要視する点について、アンケートで最も多くあげられたのは「フィット感」、次いで「クッション性」だった。

  • 「ランニングシューズ選ぶ際に重要視することは?」

    「ランニングシューズ選ぶ際に重要視することは?」

「フィット感」を求めている一方で、実際には身体の歪みに無自覚なライナーが半数以上を占めていることから、専門店でアドバイスを受けてシューズを購入した上で、その改善策を講じる必要性があるとしている。自分の足型に適したシューズを選ぶことに加え、ランニング用のインソールを取り入れることで、足元の歪みだけでなく、その他の歪みによる身体全体への負担を軽減できるという。これによりフォームの改善や走行時の快適さにつながるとのこと。

  • 「ランニングをはじめたきっかけは?」

    「ランニングをはじめたきっかけは?」

ランニングを始めたきっかけとして、もっとも多かったのは「ダイエットのため」(30%)、次いで「健康のため」(27%)と、健康志向の高まりとランニング人口の増加に深いつながりがあることがわかった。中島氏はダイエット成功のポイントは、「継続させること」だといい、「人それぞれ違った形をしている足型に合ったインソールを使用するなど、有効かつ新たなソリューションを導入してみることで走行動作の改善、ひいては快適なランニング体験につながるケースが多いので、初心者・ベテラン問わず、良いと思ったものはどんどん試してみてください」と呼びかけている。

  • 「ランニングは1人でする?」

    ランニングは1人派が大多数

  • 「ランニングする時間帯は?」

    走る時間帯は夜が多いという