一人暮らしをスタートして、はじめて自分で生活費の管理をするという人も多いのではないでしょうか。そこで気になるのが、一人暮らしならではのお金の使い方や、気をつけるべきポイントがあるのかどうか。今回は、実際に一人暮らしをしている人たちの平均貯金額や、貯金成功に近づく方法など“貯金”についてご紹介します!
目次
1. 一人暮らしの平均貯金額ってどのくらい?
2. 年代ごとの平均貯金額をチェック!
3. 成功する3つの貯金ルール
4. 貯金のモチベーションをあげるコツ
5. まとめ – 一人暮らしの平均貯金額と貯蓄のテクニック)
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一人暮らしの平均貯金額ってどのくらい?「一人暮らしは実家暮らしと比べると貯金ができない」、「生活に必要なお金が多い」など、実際に一人暮らしをしている人からこんな声を聞いたたことはありませんか? 確かに一人暮らしは、家賃のほかにも水道料金や電気料金といった光熱費、食費など、日々の生活のために支払うお金が増えるため、支出が多くなっしまいます。
とはいえ、一人暮らしだから貯金ができないのかというと、そうではありません。公的機関である金融広報中央委員会が、2007年(平成19年)以降に毎年実施している一人暮らしの世帯に焦点を当てた「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成30年)」という統計では、金融資産を保有している全国の単身世帯の平均貯金額は185万円となっています。
この統計は、平均貯金額や借入金の有無など多様なデータが年代や地域、収入別にチェックできます。自分に近いタイプの一人暮らしの人たちがどのように貯金をしているかや、金融資産の増減などについて調査が行われていますので、興味のある人はぜひ確認をしてみてください。
家計の金融行動に関する世論調査(金融広報中央委員会)
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年代ごとの平均貯金額をチェック!平均貯金額【年代別】20歳代:97万円
30歳代:168万円
40歳代:108万円
50歳代:262万円
60歳代:372万円
上記の数字は平均値です。20代でも、堅実に貯金をしている人は少なくありません。
平均貯金額【収入別】収入はない:200万円
300万円未満:156万円
300~500万円未満:197万円
500~750万円未満:455万円
750~1,000万円未満:1000万円
「収入はない」には定年を迎え引退した人も含まれていますので、300万円未満の人よりも平均貯金額は多くなる場合もあります。
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成功する3つの貯金ルール同じく、金融広報中央委員会の調査データによると、ボーナスなど臨時収入も含めた、年間手取り収入からの平均貯蓄割合は12%でした。「全く貯蓄しない」と回答した割合は39.2%となっているため、一人暮らし世帯の6割近い方が多かれ少なかれ貯蓄をしていることになります。では、貯金の成否を分けるのはどのような要素なのでしょうか? ここからは、貯金を成功させるコツについてご紹介します。
1.毎月決まった金額を貯金する貯金成功のコツは、毎月一定額を「使う前」に貯金しておくことです。「余ったら貯金」がなかなか成功しないのは、小さい頃の「お小遣い」で経験済みの人も多いのではないでしょうか? たとえば、給与振込口座から自動で定期預金口座に振替える、会社で各種財形を利用するなどですね。
貯金とは異なりますが、純金の一定積立サービスもありますし、近年はフィンテック(金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな新しいサービス)の動きで、AIが自動で投資をする口座への定期投資サービスなどもあります。とはいえ投資の場合には、元本割れのリスクもありますので、十分に内容を理解してから始めましょう
2.固定費は定期的に見直す次に、毎月の固定費を見直すことも大切です。固定費とは、家賃や光熱費、携帯電話代、美容院代、交通費など、毎月ある程度一定にかかる費用のことです。加入中のサービスについて、本当に必要であるか定期的に確認し、新しい料金プランや他社の代替商品に変更することでコストパフォーマンスが改善できないか検討してみると、固定費削減につながる可能性があります。
例えば、携帯電話であれば、格安SIM(格安スマホ)を検討してみるのもいいかもしれません。最近忙しくてあまりスポーツジムに行っていない……ときは会員コースを見直してみたり。携帯電話の付帯サービスや、ネットサービスなど数百円を毎月支払っているものは本当に必要かどうかをたまに見直してみたりもいいかも。生命保険や損害保険も年齢やライフイベント(子供が卒業した)などのタイミングで再確認をしてみましょう。
3.お金のかからない趣味を楽しむ貯金をするためだけに、生活のすべてを最小限にして、人生の豊かさを感じられない生活は避けたいものですよね。実際に、無理をして趣味の費用までぎりぎりに削ってしまうのは、逆に節約や貯金の失敗につながってしまうことも。とはいえ、お金のかかることばかりを楽しんでは、貯金額を増やすことはできないのも事実。金融広報中央委員会の調査データでは、「心の豊かさを実感する条件」についても統計をとっています。今回は20代のデータをピックアップしました。
・趣味の充実:53.5%
・経済的な豊かさ:48.4%
・時間的な余裕:43.7%
・健康:33.4%
・仕事の充実:22.4%
・家族とのきずな:16.5%
・将来の生活への安心感:14.5%
・人や社会への貢献:6.0%
・その他:8.0%
このように、趣味の充実と経済的な豊かさが上位に入っており、僅差ではありますが、「趣味の充実」を心の豊かさに挙げる人がもっとも多くなっています。つまり、経済的豊かさを損なわない範囲で、趣味を充実させることが、バランスのよい幸福感を味わう秘訣といえるのではないでしょうか。
心の豊かさを実感できる「お金のかからない趣味」は貯金を成功に導きます。例えば、登山やウォーキングなどは身体を動かすことで健康面も充実しますしリフレッシュにもなります。また、趣味をなにかしらの副業(手芸アクセサリの販売など)にできれば経済的な豊かさも得ることができます。ほどよく趣味も楽しみつつ、貯金を続けていきたいですね。
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貯金のモチベーションをあげるコツ貯金を増やす重要性は理解しているけれども、節約や我慢ばかりだとモチベーションがあがらない、という人は、2つのゴールを設定してみましょう。
増えていくお金を「楽しさ」に直結させることで、まずは貯金の習慣を身につけます。ゴールに到達したら、さらに大きな目標に向かって貯金をスタートさせることができるでしょう!
1.使い道を決める「貯金=使えないお金」というマイナスイメージではなく、「貯金=将来の楽しみに使えるお金」と考えることで、貯金に対するモチベーションをアップさせましょう。コップの中にある半分のミルクを「半分しかない」と見るか、「まだ半分もある」と見るかという話を聞いたことがあるかと思いますが、貯金も同じです。
まずは一度成功することによって、よりイメージが沸きやすくなるかと思いますので、食事や洋服、旅行など、はじめは比較的近い目標を設定してみましょう。そこから、車や留学費用など、大きな費用がかかるものを目標に設定をしてみてください。
2.目標額を決める使い道を決めたら、それを手に入れるのに実際にいくら必要なのかを調べましょう。「いつか留学に行きたい……」という漠然とした目的ではなく、「オーストラリアに1年間の語学留学行くために○○万円貯金する」など、具体的に調べてまとめることが大切です。そうすれば今はどれぐらい達成しているかを可視化でき、具体的な数字としてがんばることができるでしょう。また、できるだけ費用を安く済ませる方法がないか調べることで、節約ノウハウも身についていきます。
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まとめ – 一人暮らしの平均貯金額と貯蓄のテクニック毎月少しずつでも貯金を増やすことで、確実に将来の選択肢を増やすことができます。貯金のコツは使う前に貯めてしまうこと、固定費を見直すこと、趣味にお金をかけすぎないこと。また、モチベーションをアップさせるためには目標を明確に持つことが大切です。この機会に、貯金方法について見直してみてはいかがでしょうか。
● 使う前に貯める!
● 固定費を見直す!
● 趣味にお金をかけすぎない!
● 目標(金額や使いみち)を明確に!
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