26日、午前8時にAppleの直営ショップ「Apple 渋谷」がリニューアルオープンした。行列は公園通りを登ったところから岸記念体育会館まで延び、開店までに700人を越えた。

  • 7時50分頃のApple 渋谷

  • 行列の最後は公園通りを登ったところから岸記念体育会館まで延びた

Apple 京都は今年四月にオープンした「Apple 新宿」、8月にオープンした「Apple 京都」に続いて国内三番目となる「タウンスクエア(広場)」型の店舗だ。一階、二階、三階は、いわゆる「売り場」で、アクセサリを提案する「Avenue」とも呼ばれているスペース。四階は都内で初めて設置された「BOARDROOM」という名称の法人向け商談スペースとなっている。

平日にも関わらず、渋谷店のリニューアルオープンを祝福すべく、多くの人々が集まった。この日はiPhone XRの発売日ともあって、皆、期待に胸を膨らませている様子だ。

  • 三階のバルコニーにもスタッフが

開店5分前、内覧会のレポートでは開かないと伝えていた三階のバルコニーにスタッフが出てくる。恐らく、この瞬間だけのための開放だろう、開店後は安全を期して、バルコニーには出られないようになっていた。

  • いよいよオープン!

7時59分、ドアが開くとカウントダウンが始まる。スタッフはもちろん、行列の人たちも一緒になって「10、9、8……」と叫ぶ。カウントダウンが終わると、大歓声とともに行列の先頭の人から順に入店。店内はスタッフがハイファイヴと笑顔で迎え入れてくれ、この日のために用意された箱入りのTシャツとピンバッジのボックスセットをプレゼントしてくれた。

  • ハイファイヴで次々と入店

  • 笑顔! 笑顔! 笑顔!

Apple 渋谷は日本で四番目のApple Store実店舗として2005年8月にオープン。2017年に一旦クローズしてから改装が行われ、この度、リニューアル開店することになった。国内のApple Storeとして、リニューアルがかけられたのはこれが初めてだが、Appleの直営店トップであるAngela Ahrendts(アンジェラ・アーレンツ)によれば、5年で複数店舗をオープン、既存店の改装を行うとのことだ。

前述した通り、Apple 渋谷もコンセプトは「タウンスクエア(広場)」。製品が買える、体験できるだけではなく「人々が集う場所」としての役割を担い、地域社会の紐帯的な存在となることを目指す。

Appleはリニューアルオープンに際し、「違う視点を見つけにいこう。渋谷に集まる人の情熱、スタイル、ものの見方はみんな違います。しかし、その違いこそが創造力の源であると私たちは考えます。生まれ変わったApple 渋谷は、あらゆる人のあらゆるアイデアがつながる場所。」というステートメントを発していた。ここには、あなたと私は違う、が、互いが違うと認め合って初めて関係性は生まれるといった想いが込められている。それを皆が持てる「創造力」というキーワードに結びつけたわけだ。マイナビニュースでは以前に、Appleは「普遍」と「差異」を矛盾なく同居させていると指摘していたが、このステートメントは、その考え方に変わりはないことを示している。

古くからのAppleファンなら、20年以上前に、"Think different"と銘打ったキャンペーンを展開したのをご存知かと思う。このステートメントからは、その精神を継承するだけでなく、アイディアを拡張し敷衍しようとするスタンスも窺えるのではないだろうか。今年の3月、シカゴで開催されたスペシャツイベントで、教育現場において創造力を発揮すべく考えられたカリキュラム「Everyone Can Create」をアナウンスしたが、教育の現場だけでなく、すべての人々がクリエイティヴであれ、というメッセージを度々発しており、10月30日にニューヨークで開催されるスペシャルイベントでも創造性にフォーカスした何かが登場すると噂されている。

創造力といえば、この日も早速、無料の学習講座「Today at Apple」のセッションが開かれていた。三階に設置されたフォーラムディスプレイの前には、多くの参加希望者が集まり、iPhone XSを手にポートレートモードでの撮影テクニックを学んだ。

  • 最初にiPhone XRゲットした女性は、前日の終電で渋谷に移動してきたとのこと

また、これも前述した通り、本日はiPhone XRの発売日。最初にゲットした女性は、買うならリニューアルオープンするApple 渋谷でと、終電で移動。ネットカフェで仮眠をとったのち、朝4時くらいに並んだと話す。女性が購入したのはイエロー、最初にiPhone XRを見た時から、この色に決めていたとのことだった。

  • iPhone XRを全色ディスプレイ

一階には、そのiPhone XRをはじめ、iPadにMac、アクセサリ類が並ぶ。二階ではそれらに加え、Apple Watchが陳列され、キャリアとの契約スペースも設けられている。三階までつながるSteve Jobs Theaterを彷彿とさせるデザインの螺旋階段では、一番上から下を見下ろす構図の写真を撮ろうとする人でいっぱい。二階のAppleロゴの前で写真を撮る人の列も途切れることなく、渋谷の「お帰りなさい」を大いに盛り上げた。

  • 手にとって最新iPhoneをチェック!

  • スタッフからの丁寧な説明が

  • 持参したiPhone Xと見比べる人も

  • さらには他社製スマートフォンと比較してみる人も

  • Appleロゴの前は黒山の人だかり

  • セルフィーをキメる人で溢れていた