国際交流基金アジアセンターと東京国際映画祭の共同プロジェクト「アジア三面鏡」によるオムニバス映画シリーズ第2弾『アジア三面鏡2018:Journey』の舞台挨拶が26日、東京・TOHOシネマズ六本木で行われ、俳優の長谷川博己、松永大司監督らが出席した。
アジアの気鋭監督3名が一つのテーマをもとにオムニバス映画を共同製作するプロジェクトの第2弾。3編構成で、長谷川主演×松永監督の『碧朱』は、ミャンマーを舞台にした物語で、ヤンゴン市内の鉄道整備事業に携わる日本人商社マン(長谷川)を主人公に、民主化して間もない街の進化と喪失、現地の人々との交流、彼が抱いた心の機微を描く。
舞台挨拶では、監督・キャスト10人が観客の拍手で迎えられて登場。松永監督は「ここに登壇している監督・キャストとともにこういう作品を作れたのを幸せに思います。個性豊かな3作品だと思うので楽しんでください」と呼びかけた。
長谷川は「さっき記者会見でみんな自己紹介でしゃべりまくり、1時間半くらいになっちゃって」と、直前に行われた記者会見が大幅に時間オーバーしたことを観客に説明。「今そっと後ろで『しゃべらないでくれ』って言われたので、何もしゃべりません(笑)」と伝え、「楽しんでいってください」と一言にすべてを込めてあいさつした。
長谷川は会見では「ミャンマーで短い時間でしたが、すごく貴重な体験ができました」と撮影を振り返り、「わかりやすい描写はないですが、色っぽい映画になったんじゃないかと思っています」と自信。「僕は未開の地や旅に出るのが好きで、この仕事を受けさせていただいたのですが、すごく得難い経験ができたし面白かった」と語り、「欲を言えば、この3つ全部に出たかったな」と話して笑いを誘った。
31回目となる今年の東京国際映画祭は、10月25日~11月3日の10日間にわたって、六本木ヒルズ、EXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷などで開催。映画祭の顔となる「コンペティション部門」では、国内外から集まった1,829本の中から16作品を選出し、日本からは阪本順治監督×稲垣吾郎主演『半世界』と今泉力哉監督×岸井ゆきの主演『愛がなんだ』の2作品が選ばれた。